・商品説明 【重要必読】商品に関する詳細な注意事項はこちら
江戸時代に一般庶民のいろり端で使われていた、一家に必ず1つはあった火起こし道具を再現したキットです。
炉端のある古民家ではもちろん、キャンプのときでもこれを使って火起ししたら雰囲気も気分もあがること間違いなしです。
火打箱の底部分には「野宿の匠」の刻印入りです。
下の写真は山口工業「あかりの博物館」館長の私物で、これを基にキットを製作しました。
時代によって形もさまざまだったようですが、庶民の間で最も主流だった形をレプリカとして残しています。
・詳細画像 / スペック
◆セット内容◆
・火打箱1個(約9×25×5cm)
・火打金 カスガイ型 経年変化加工付き「本家請合」1枚
※火打金は着火の打撃テストを何回も行っていますので、はじめから傷が付いています。
・火打石(チャート)ならびに火打石(瑪瑙=めのう)中各1個
・火口(消し炭)
・付け木20枚(10枚束×2)
・火打ちの栞1枚
※火打箱と火打金はバーナーで焼きヤスリをかけオイルステンを施し経年変化加工を施しているため、最初から使い込んだような味わいがお楽しみいただけます。
利き手に火打石を、反対の手にカスガイ型火打金を持ち、消し炭の上で真下に火花を落します。
難易度は少し高めです。
※消し炭のお取り扱いに関する注意事項※
火打箱のなかの消し炭に火花が落ちたことを目視だけで確認することは非常に困難です。
表面上の着火が確認できなくても、実は深部で着火しているケースがあるためです。
火花が移って着火したら、消し蓋で消し炭を3分ほど押さえ込み酸素を完全に遮断してください。
その後消し炭に息を吹きかけ、赤い火が見えないかを確認してください。
その際は、表面だけでなく消し炭をかき混ぜ深部に火が残っていないか確認することで火事を防ぎます。
(これを考えると、消し炭は少量のほうが管理しやすいです。)
完全に消火させた消し炭は、繰り返し利用可能です。
消し炭に着火しない場合は、消し炭が水分を吸収している可能性があります。
天日干しをして乾燥剤を入れて保管してください。
カスガイ型の火打金で消し炭に着火させることは丹尺型の火打金で着火させるよりはるかに難易度が高いため、カスガイ型での着火技術を習得するには多少時間がかかります。
なお火打箱はいろりではなく、いろりの炭に着火させるための道具です。
1分以上に渡って炭火を燃やし続けないでください。
江戸時代の一般庶民の家庭では、カスガイ型火打金を火打金を火起こしの道具として使う方法と、「切り火」として使う方法がありました。
切り火
「おまえさん、気をつけて行ってらっしゃい。」
銭形平次などの時代劇の台詞にもあるように、火には「厄除け」やお清めの力があるという民族信仰があり、火花を相手に向けてあげることで邪を払うとされています。
古来からの慣習を重んじる歌舞伎や相撲の世界では、現在でも切り火を行い勝負前のお清めや無事安泰を祈ってます。
利き手に火打石を、もう一方の手に火打金を持ち、相手の肩あたりに火花を落してあげるのが切り火の方法になります。
5代目中野屋孫三郎兼重が亡くなった後は、その妻「わき」が後を継ぎました。
わきがつくった火打金には「女作」がつき、長男で7代目「孫三郎」 が手伝ったものには「一」がつき「吉井本家・女作一」になったと考えられており、「一」はたった一人の長男「孫三郎」を指すのではないかと推測されています。
キャンプ愛好家、とりわけサバイバルキャンプやソロキャンパーの間で火打金による火起こしが増えています。
しかし現在は「火打金でマグネシウムを削る」西洋の着火方法が主流で、LIGHT MY FIREのファイヤースターターキットなど海外仕様の火打金が使われています。
西洋の火打石となるものはマグネシウムでつくられており、ナイフでマグネシウムを打撃することでマグネシウムから大量の火花を飛ばします。
野宿の匠シリーズは、江戸時代から昭和初期までの約400年間、庶民の間で続いた日本古来の伝統的着火方法を可能にします。
日本古来の着火方法は『火打石で火打金を削る』方法のため、「火打金でマグネシウムを削る」西洋の着火方法とは全く逆になります。
そしてたった一粒の火花が火口に落ちれば、火種ができます。
火花から火種へ
火口(ほくち)とは火花を受け止め火種に変える炭の一種で、蒸し炭とも呼ばれます。
火口はどんな植物からでもつくれますが、植物によって火の付き方が異なるため火の付きやすい種類の植物を選ぶ必要があり、蒲(ガマ)の穂やコケ、モグサ、スギ、ブナなどの朽木から火口はつくられていました。
火花の付きを良くす るために蒲の穂などの火口には硝酸を入れて加工します。
小便の結晶には硝酸カリウムが含まれているため、江戸時代には厠の壁に張り付いた小便の結晶と墨汁を混ぜて火口をつくっていました。
火種から炎へ
火打金が使用されていた時代は、火種を炎に変えるために『付け木(つけぎ)』を使用していました。
付け木とはヒノキやスギを薄く削った「ヘギ」の先端に溶かした「硫黄(いおう)」を付けたもので、引火すると青い炎が燃え出します。
江戸時代には付け木は一束にして販売され、各家庭の火打箱や付け木箱の中へ小分けにして置かれていました。
■眼鏡
火打石で火をつけるときは、眼鏡をかけてください。
火打金から飛んだ火花が顔に当たることはよくあり、目に入った場合には失明の可能性もあります。
■手袋
火打石と火打金で指を挟んだり切ったりする可能性があるため、手袋の着用をおすすめします。
■服装
火花が飛んだ時に軽いやけどをする可能性があるため、長袖・長ズボンの着用をおすすめします。
■対象年齢
18歳以上となります。
それ以下のお子様については、大人が同伴するか教育指導者の指導に従ってご利用ください。
・ブランドライセンス情報 (このブランドの全商品とブランド説明を見るにはこちら)
この商品は、山口工業「あかりの博物館」指出朋一館長、 群馬県キャンプ協会一級キャンプディレクター丸山博先生、伊勢公一商店牧内和正社長、中嶋義明氏など多くの方々のご支援・ご指導のもとにMIXXが販売する商品です。