透明なガラスに漆で色付された、漆硝子のカラフェ盃。
伝統工芸・木曽漆器の老舗「丸嘉小坂漆器店(まるよしこさかしっきてん)」が製作しています。
光にかざすと透けた生漆色が美しく、軽やかで透明感のある質感が特徴。
江戸時代より続く“漆塗り”の技法を使った新しい器です。
透き漆を輪状に色付けした、漆そのままのカラーをまとった「輪輪(warin)シリーズ」。
漆を重ね塗りすることで色の濃淡を表現した、丸くコロンとかわいい形の盃です。
![]() カラフェ 盃 | ![]() カラフェ S | ![]() カラフェ M |
一筆一筆、輪状に塗り重ねられた透き漆。ガラスの透明感と漆の落ち着いた色合いがうまく調和して、しっとりとした質感のグラデーションになっています。
「丸嘉小坂漆器店」の職人さんが言うには、漆はガラスの外側のみに塗られていますが、透明さが手伝って内側にも模様が現れるのだそうです。
よく見ると刷毛の模様などもわかり、職人の手仕事のようすが伝わってきます。
横から透けて見える漆塗りがどこかレトロな雰囲気。昔懐かしい印象のアンバーカラーは、見ていると温かい気持ちになります。
深い森に囲まれた旧中山道沿いの小さな町、木曽平沢で1945年に創業して以来、漆を生業としてきた職人工房、丸嘉小坂漆器店。
新しい漆を表現したいという思いから、ガラス製品に漆塗りを施すというアイデアを発案。漆が剥がれない下処理の方法を、長年にわたって試行錯誤を繰り返し、1994年に製品化。
漆とガラスの融合製品「漆硝子」が作られるようになり、これまでの漆器とは少し違った、華やかなイメージの漆塗りの器が出来上がりました。