機械の研究 2020年5月1日発売 第72巻 第5号
■著者一覧
伊藤義康 堀田源治 棚橋隆彦 酒井智次 酒井達雄 石光俊介 狩野勝吉 福田収一
■キーワード一覧
パリ協定 世界 日本 エネルギー動向 再生可能エネルギー 海洋発電 産業安全工学 設計リスク管理 安全性 CFD 基礎講座 FPGA 衝撃波捕獲スキームの基礎 ねじ締結 機械構造用金属材料 超高サイクル疲労 VHCF-2 VHCF-4 サウンドデザイン論 音 デザイン 製品価値を高める データ 超耐熱合金切削 基礎技術 トラブル対策 エンドミル切削 基礎技術 知 本能 活用
株式会社養賢堂
雑誌紹介
- 本誌「機械の研究」は、1949年(昭和24年)、それまでの
- 機械工学の概念を脱却して、工学・工業の一環としての機
- 械工学に関する新しい研究と技術の進歩を提供する事をそ
- の主眼に創刊した月刊誌です。工学全般・工業に関連した
- 研究分野において、最新かつ重要な学理および興味深い研
- 究成果を平易に解説しています。
巻頭記事「パリ協定以降の世界と日本のエネルギー動向(25)」
- 2011年から、経済産業省や環境省により波力や潮力などの海洋エネルギーを利用した発電システムの開発と実証試験が進められてきた。
実用化時に発電コスト40円/kWh以下を達成目標とした実機開発が主体である。
しかし、太陽光発電や風力発電に比べて割高であるため、現在は発電コスト20円/kWh以下を目指して、
発電効率の向上、設置コストの低減、海洋環境での耐久性向上などの技術開発が進められている。
また、世界全体でみると海洋エネルギー発電の導入量は、2010年で52.6万kW(波力:0.32万kW、潮汐:51.8万kW、潮力:0.52万kW、海洋温度差:0.03万kW)である。
中でも、欧州(EU)は波力発電や潮力発電の商業化に積極的に取り組み、欧州海洋エネルギー協会によれば発電容量として2020年に360万kW(全発電電力量の0.3%)、
2050年に1億8800万kW(全発電電力量の15%)への急増が予測されている。
2010年頃の陸上風力発電の普及期から約10年経過し、2020年頃には洋上風力発電の普及期が到来する。
本稿で紹介する海洋エネルギー発電は、さらにその10年後である2030年頃に本格的な普及期が見込まれている。
本稿では海洋エネルギー発電の仕組みとポテンシャルと、普及促進の取組み、
市場動向、メーカーの開発動向について、具体的な事例を示しながらまとめる。
(一般財団法人 航空宇宙技術振興財団 評議員)
伊藤義康
版型
連載講座
- パリ協定以降の世界と日本のエネルギー動向(25)
再生可能エネルギー(海洋発電)の課題と展望 その1/伊藤義康 - 産業安全工学(31)
設計リスク管理と安全性(2)/堀田源治 - CFDの基礎講座(28)
衝撃波捕獲スキームの基礎/棚橋隆彦 - 詳しく学ぶ ねじ締結の基礎(14)/酒井智次
- 機械構造用金属材料の超高サイクル疲労(24)
6. VHCF-2〜VHCF-4の10年間の研究動向(4)/酒井達雄 - サウンドデザイン論(11)
音をデザインし製品価値を高めるには/石光俊介 - データで学ぶ 超耐熱合金切削の基礎技術とトラブル対策(15)
第5章 エンドミル切削の基礎技術(3)/狩野勝吉
コラム:一杯のコーヒーから(160)
- 知について考える(その1) ―本能をもっと活用しよう―/福田収一
工学・工業界ニュース