機械の研究 2020年2月1日発売 第72巻 第2号

■著者一覧
佐藤一宏 森田実 酒井智次 石光俊介 狩野勝吉 伊藤義康 堀田源治 棚橋隆彦 福田収一

■キーワード一覧
リーマン多様体上の最適化法 制御工学 応用 血腫溶解用マイクロ撹拌カテーテル ねじ締結 基礎 サウンドデザイン論 音 デザイン 製品価値を高める データ 超耐熱合金切削 基礎技術 トラブル対策 旋削加工 基礎技術 パリ協定以降 世界 日本 エネルギー動向 再生可能エネルギー 水力発電 課題 展望 産業安全工学 人間工学 アクセシブルデザイン CFD 基礎講座 巨視的バランス 微視的バランス アメリカ 現状

株式会社養賢堂
雑誌紹介
  • 本誌「機械の研究」は、1949年(昭和24年)、それまでの
  • 機械工学の概念を脱却して、工学・工業の一環としての機
  • 械工学に関する新しい研究と技術の進歩を提供する事をそ
  • の主眼に創刊した月刊誌です。工学全般・工業に関連した
  • 研究分野において、最新かつ重要な学理および興味深い研
  • 究成果を平易に解説しています。
巻頭記事「リーマン多様体上の最適化法の制御工学への応用」
  • 制御工学の主要な目的は「制御対象に適切な入力を加えて所望の出力を実現すること」である。

    この目的を達成するために、システム同定・モデル低次元化・制御器設計の3つが主要な問題となることが多い。

    システム同定とは物理法則や実験データを用いて制御対象の数理モデルを構築することであり、
    制御器設計は適切な入力を求めることである。制御器設計はシステム同定によって得られた数理モデルを
    利用しておこなうが、数理モデルが複雑になるほど難しくなる。複雑な数理モデルを単純化するのが
    モデル低次元化であり、多くの場合、システム同定の後にモデル低次元化をおこなう必要がある。

    筆者は上述の制御工学の3つの主要問題に対して「リーマン多様体上の最適化法」を用いた研究を
    おこなってきており、成果を得ている。「リーマン多様体上の最適化法」とは、リーマン多様体上の
    最適化問題を解くための方法のことである。

    すなわち、最適化すべき変数がリーマン多様体上に拘束されるという制約のもとで、
    ある目的関数を最小化(あるいは最大化)する問題を解くための方法が「リーマン多様体上の最適化法」である。

    本稿では「リーマン多様体上の最適化法」がモデル低次元化という制御工学で重要な問題を研究する際に
    どのように役立つかということを解説する。なお、で紹介するリーマン多様体上の最適化法は、既存法とは
    かなり異なるモデル低次元化法であることに注意したい。

    (東京大学大学院 情報理工学系研究科)
    佐藤 一宏
版型
  • B5
展望・総説・解説
  • リーマン多様体上の最適化法の制御工学への応用/佐藤一宏
  • 血腫溶解用マイクロ撹拌カテーテルの開発/森田実
連載講座
  • 詳しく学ぶ ねじ締結の基礎(11)/酒井智次
  • サウンドデザイン論(8)
    音をデザインし製品価値を高めるには/石光俊介
  • データで学ぶ 超耐熱合金切削の基礎技術とトラブル対策(12)
    旋削加工の基礎技術(4)/狩野勝吉
  • パリ協定以降の世界と日本のエネルギー動向(22)
    再生可能エネルギー(水力発電)の課題と展望/伊藤義康
  • 産業安全工学(28)
    人間工学とアクセシブルデザイン/堀田源治
  • CFDの基礎講座(25)
    巨視的バランスと微視的バランス その2/棚橋隆彦
コラム:一杯のコーヒーから(157)
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