機械の研究 2018年10月1日発売 第70巻 第10号

■著者一覧
野中帝二 植松美彦 戸梶惠郎 高木怜 野田尚昭 佐野義一 池田朋弘 若嶋振一郎 棚橋隆彦 堀田源治 酒井達雄 伊藤義康 福田収一

■キーワード一覧
技術の伝え方 平成の次の時代 摩擦攪拌接合継手 強度 疲労 球状黒鉛鋳鉄 切欠き強度 評価方法 オープンソースCAEソフトウェア OpenFOAM 数値流体解析 CFD 基礎講座 構造保存型数値解法 構造保存型離散ナブラ演算子法 産業安全工学 国際安全規格導入 ライフサイクル・セーフティ 機械構造用金属材料 超高サイクル疲労 パリ協定以降 世界 日本 エネルギー動向 エネルギー政策 地球温暖化対策 TE 2018 Modena Italy

株式会社養賢堂
雑誌紹介
  • 本誌「機械の研究」は、1949年(昭和24年)、それまでの
  • 機械工学の概念を脱却して、工学・工業の一環としての機
  • 械工学に関する新しい研究と技術の進歩を提供する事をそ
  • の主眼に創刊した月刊誌です。工学全般・工業に関連した
  • 研究分野において、最新かつ重要な学理および興味深い研
  • 究成果を平易に解説しています。
巻頭記事「技術の伝え方 〜平成の次の時代に向けて〜」
  • 技術伝承は多くの企業で取り組んでいるものの、思うように進んでいないのが実態である。
    事業継続の課題でもあるにも関わらず、目先の課題を優先し効率的な進め方ができていないのである。

    技術を整理・体系化し伝えていくためには、多くの時間と投資が必要なうえ、
    整理・体系化そのものの投資対効果が不透明なため技術伝承が先送りされているのである。

    一方、技能という考え方もある。技能とは人が行う働きや動きなど主観的なもので、人を介在する
    ことでのみ伝承ができ、個人がもつ能力で個人に帰属するものと定義している。人間の行動や考えには、
    この技術と技能が混在しており、その多くが暗黙知の状態(ブラックボックス状態)となっている。

    平成の次の時代へ伝えるには、この暗黙知の状態から形式知化された共有知として伝える場合と、
    暗黙知の状態で属人的に伝える場合が考えられる。いずれにしても、暗黙知を可視化し形式知可能な
    技術と暗黙知状態の技能に識別したうえで、形式知可能な技術は再現可能な形に標準化しておかないと
    共有知としての伝え方はできない。

    次世代へ技術を伝えるには、暗黙知状態から如何に可視化(識別と形式知化)していくかということと、
    技術者個人が属人的に保有している技術に如何に対応するかという双方の観点から考える必要がある。
版型
  • B5
展望・総説・解説
連載講座
  • オープンソースCAEソフトウェア
    ―OpenFOAMによる数値流体解析入門(6)―/若嶋振一郎
  • CFDの基礎講座(9)
    構造保存型数値解法への入門(4)―構造保存型離散ナブラ演算子法 その1―/棚橋隆彦
  • 産業安全工学(13)―国際安全規格導入によるライフサイクル・セーフティ―/堀田源治
  • 機械構造用金属材料の超高サイクル疲労(9)/酒井達雄
  • パリ協定以降の世界と日本のエネルギー動向(7)
    ―日本のエネルギー政策と地球温暖化対策 その3―/伊藤義康
コラム:一杯のコーヒーから(141)
  • TE 2018―Modena, Italy 出張のドタバタ話―/福田収一
工学・工業界ニュース