鴎外の花暦 / 青木宏一郎 著

 鴎外がガーデニングを始めたのは、今から百年以上も前の明治二十五年のこと。以後、彼は大正十一年まで三十一年間の長きにわたって、花に囲まれた暮らしをまっとうした。鴎外の半生をかけて愛した花々を、『花暦』と日記などを通して紹介したい。

株式会社養賢堂
著者
版型
  • A5
ページ数
  • 160
目次
  • はじめに
  • 第一章 自筆の『花暦』
  •  『花暦』二つの不思議
  •  早春の花々
  •  ハクモクレンの開花に始まる四月
  •  アヤメやヤグルマソウの初夏
  •  沙羅の花が咲く六月
  •  花が咲き乱れる七月
  •  フヨウ、ヒマワリ、夏の花真っ盛り
  •  シオンが秋を告げる九月
  •  鷗外の愛した花を探る
  • 第二章 日記の中の花暦
  •  花が恋人であった明治三十一年
  •  好きな花は変わらない
  •  執筆・ガーデニングに熱の入った大正二年
  • 第三章 鷗外のガーデニング
  •  芭蕉二株から始まる庭づくり
  •  三百二十坪の庭をデザインする
  •  毛虫退治をした門から玄関までの庭
  •  沙羅の花が咲く主庭
  •  鷗外が最も愛した花畑
  •  愛娘・茉莉が見つけた”パッパ”のガーデン
  •  鷗外の父が写る夏の写真
  •  家族の思い出がいっぱいつまった東側の庭
  •  子供らが遊び、イタチが踊る中庭
  •  鷗外晩年のガーデニング
  • おわりに
  • 主な引用参考文献
  • 鷗外の庭に生育した植物