最新 日本の酒米と酒造り 前重道雄 小林信也 編著
最新の酒米品種から最先端の酒造技術まで、オールジャパンの現場研究者を
総動員した最先端技術書をまとめた。
第1章は、伝統産地県の栽培技術のノウハウ。
地酒造りが、今や生まれ変わろうとしている。全国各県が独自の
品種開発を行う競争時代に入ったのである。それが第2章である。
第3章では、日進月歩している酒造技術の先端研究。
第4章では、酒米の生産から流通、そして酒造業の企業戦略の厳しい内実。
終章は日本の杜氏論!伝統技術の日本酒造りを究めるには、
最新技術論だけではうまく収まらない。造ったり、飲んだりする
人の心が欠けている。米や水や、技の技術論のあとへ醸し出す人の
厳しい人間論や、飲む人の心豊かな文化論を、日本酒の強い味方、
佐々木久子女史の明快な論調でしめて貰った。
○編集代表
前重道雅:中国電力(株)技術センター技術嘱託、元広島県立農業技術センター所長、農学博士
小林信也:賀茂鶴酒造(株)、(株)車多酒造、(株)小山本家酒造グループ技術顧問、元国税庁醸造研究所長
株式会社養賢堂
編著者
- 前重道雄:中国電力(株)技術センター技術嘱託、元広島県立農業技術センター所長、農学博士
- 小林信也:賀茂鶴酒造(株)、(株)車多酒造、(株)小山本家酒造グループ技術顧問、元国税庁醸造研究所長
版型
ページ数
目次
- 序章 酒米研究開発への期待
- 1章 伝承品種と栽培技術
- 1.栽培技術総論
- 2.兵庫県の「山田錦」
- 3.新潟県の「五百万石」
- 4.長野県の「たかね錦」と「美山錦」
- 5.広島県の「八反」系と「雄町」系品種
- 6.岡山県の「雄町」
- 2章 全国の酒造米品種開発
- 1.遺伝・育種総論
- 2.北海道・好適米「初雫」
- 3.秋田県・好適米「吟の精」
- 4.山形県・好適米「出羽燦々」と掛米「雪化粧」
- 5.宮城県・好適米「蔵の華」
- 6.福島県・掛米「ふくひびき」
- 7.新潟県・好適米「一本〆」
- 8.長野県・好適米「ひとごこち」
- 9.愛知県・好適米「夢山水」
- 10.滋賀県・好適米「吟吹雪」と掛米「吟おうみ」
- 11.高知県・好適米「吟の夢」と掛米「土佐錦」
- 12.兵庫県・好適米「兵庫夢錦」
- 13.島根県・好適米「神の舞」
- 14.広島県・好適米「こいおまち」、「千本錦」、掛米「めぐりあい」
- 15.総括・新品種開発状況と今後の方向
- 3章 酒造技術研究と新処理技術
- 1.酒造好適米研究史
- 2.酒造原料米全国統一分析結果からみた酒造適性
- 3.精米特性の評価
- 4.製麹適性・掛米適性の評価
- 5.清酒醸造に及ぼす心白の影響
- 6.酒造好適米の評価方法
- 7.新しい原料処理“融米造り”
- 8.近年の清酒酵母開発
- 9.酒造米精米技術
- 10.酒造用水−その微妙な水質−
- 4章 酒造米と酒の流通動向
- 1.酒造米の生産と経営
- 2.フードシステムと酒造メーカーの経営戦略
- 3.酒造米の流通経緯
- 4.世界語になったSAKE
- 終章 日本の杜氏論―酒造りに賭ける杜氏(おやっさん)は美しい―
- 索引