機械の研究 2021年11月1日発売 第73巻 第11号

記事ピックアップ「手加工で作る低温度差模型スターリングエンジン」

執筆者の加藤は、低温度差スターリングエンジン(low temperature differential Stirling engine: LTDSE)について、実用化を目指しつつ、日本国内の大学生が個人で「設計仕様の策定」「シミュレーション」「試作」「複数台の製作」までを取り組めるコンテンツの作成を試みている。

また研究発表とは別に、年齢を問わず作品を披露して学び合う生涯学習的な機会として、「低温度差スターリングエンジン競技会・発表会」を日本機械学会に企画提案してきた。

大学の座学の授業で利用しているコンテンツには、「設計仕様の策定」、「機構が動作する速さ」のシミュレーション、実験結果のデータ整理などがある。

スターリングエンジン組み立て時の調整に費やす時間を減らす試みに興味をもち、2020年には関連する演習問題も作成した。

この記事では、「数値解析による研究」と「授業」および「模型スターリングエンジン」の関わりについて紹介する。

大分大学 理工学部 創生工学科 機械コース 助教
加藤義隆

版型

B5判

目次

巻頭連載
CISSにおけるシミュレーションソフトウェア開発と利用(2)
乱流の運動エネルギーの輸送と渦構造
東京大学生産技術研究所 教授
半場藤弘

展望・総説・総論
手加工で作る低温度差模型スターリングエンジン
大分大学 理工学部 創生工学科 機械コース 助教
加藤義隆
ソフトアクチュエータを用い量産を実現したExoskeleton:マッスルスーツの変遷
東京理科大学工学部機械工学科 教授
株式会社イノフィス 創業者・取締役
小林 宏
冷媒問題とSDGs
防衛大学校 機械システム工学科 教授
香川 澄
連載講座

CFDの基礎講座(48)(49)
微分形式と双対格子を用いたCubicDEL法 前編/後編
慶應義塾大学 名誉教授
棚橋隆彦
流体シミュレーション・ソフトウェア講座
Flowsquare+による数値熱流体力学(15)
≫シミュレーション用の入力ファイルはこちら
Nora Scientific 代表
東京工業大学 工学院 助教
源 勇気
機械構造用金属材料の超高サイクル疲労(38)
6. VHCF−2〜VHCF−4の10年間の研究動向(18)
立命館大学 名誉教授
酒井達雄

特別講座:機械系大学院入試問題演習(13)
材料力学:神戸大学2020年夏季実施より
宮崎大学 工学教育研究部 教授
河村隆介

コラム:一杯のコーヒーから(178)
身体知
Stanford University visiting professor
慶應義塾大学 顧問
福田収一

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