機械の研究 2024年10月1日発売 第76巻 第10号

巻頭記事
円柱の渦励起振動と流体力(2)
直列2円柱と並列2円柱の振動

前稿で、単一円柱を対象にした流力振動現象について報告した。本稿は直列と並列にそれぞれ配置された2円柱の流力振動について報告する。

水や空気などの流れのなかに置かれた複数の静止した構造物では、その配置に依存して、流れ性状あるいは作用する流体力は大きく変化するということがしられている。直列2円柱の場合は、2円柱の中心間距離 S が3.5D〜4.0D(Dは円柱の直径)で、直列2円柱に作用する抗力係数が急激に変化することが、Okajima、Igarashi、Alam et al.などによる多くの実験的研究によって報告されている。このような中心間距離Sを臨界間隔という。

一方、並列2円柱では中心間距離 T が 1.1D〜2.5Dの範囲で、「偏り流れ」になることがZdravkovichやAlam et al.などよって報告されている。Kondo and Matsukumaは、それぞれ直列2円柱と並列2円柱まわりの流れの3次元計算をおこない、上記の実験と同様な流れ現象を数値的に再現している。

日本大学 理工学部 海洋建築工学科 特任教授
近藤典夫

2,970円