機械の研究 2021年5月1日発売 第73巻 第5号

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「工学的アプローチによる生体組織構築」

工学の人間が医学・生物学の最先端研究を想起した場合、多くの人々は動物実験や臨床試験に代表される生体内(in vivo)環境での研究をイメージするだろう。

しかし最近では、倫理的側面やコストなどの理由から、生体外(invitro)環境下において生体組織を構築し、病理解明や薬効試験への使用、ひいては移植治療への応用などを目指す研究が盛んにおこなわれている。In vitroにおいてin vivo環境を精密に模倣するためには、温度や湿度、外部環境から加えられる刺激などを正確に再現することが求められる。

すなわち、in vivo主体の研究からin vitro主体の研究へとシフトしている現代においては、生体組織構築に対する工学的なアプローチはむしろ必須要綱となってくるのである。

このような、多くの人々にとってはまだ馴染みの薄いであろう「組織構築」×「機械工学」の研究について、本報では紹介する。

慶應義塾大学 理工学研究科
村松淳平
(教授)尾上弘晃

2,750円