機械の研究 2023年3月1日発売 第75巻 第3号
巻頭記事「ねじ締結体のゆるみ問題への有限要素法の適用」
筆者は2004年より、ねじ締結体のゆるみの問題へ有限要素法を適用する研究活動をおこなっており、いままでさまざまな課題を産学連携で取り組んできた。いうまでもなく、ねじ締結体は、機械の分野に限らず、非常に広く用いられており、日本ねじ工業協会によると、日本のねじは 1?000を超える事業所数で、年間 1 兆円近い生産実績、3?000億円におよぶ輸出量を誇る。筆者の研究室へのねじに関する技術相談の数は、ほかの研究テーマと比較して、圧倒的に多く、これまでの15年で100件近くにおよぶ。共同研究や技術移転も30件を超えている。
本稿では、筆者のこれまでの経験を元に、ねじ締結体の有限要素解析が解決してきたさまざまな問題について紹介したい。なお、ねじのゆるみなどの対策については、すでに数々の名著や、VDI2230 などのガイドラインも存在する。有限要素法は、その知見をさらに深めるとともに、現場に即した定量的な評価を提供できることから極めて有効な手法である。
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