La Molisana-ラ・モリサーナラ・モリサーナ社はイタリア全土のパスタメーカーの中でも生産量が非常に多く、5本の指に入る販売シェアを誇ります。 1912年創業の老舗パスタメーカーで、今年が100周年の年にあたり、現在はフェッロ社という製粉会社のグループに属しています。 フェッロ社は自社の小麦粉用サイロを保有しています。 その貯蔵量は283,000tに上り、これはヨーロッパ最大級で他の有名パスタメーカー各社にもセモリナ粉を供給しています。

また、フェッロ社は、製粉業での長年の経験から、小麦価格の動向を見極めつつ安定した価格・量の原料を確保することが出来るため、そのグループ傘下にあるラ・モリサーナ社は、常に安定した品質のセモリナ粉を使用し、安定した品質のパスタを造ることが出来るのです。 大手製粉会社のフェッロ社のグループである、ということにより、ラ・モリサーナ社は規模の大きいパスタ工場であっても、小麦の入荷から出荷までを一貫して行えるという強みを持っています。
土地
モリーゼは温暖で乾燥した台地で、良質の小麦の栽培に適した土地です。 ラ・モリサーナ社では、モリーゼ産の高品質のデュラム小麦のセモリナに世界各国から厳選した小麦をブレンドしています。同社のパスタは琥珀色のような、温かみのある黄色をしており、タンパク質含有量は14%以上で、茹で汁への流出も少ないことがわかっています。これこそ良質の小麦粉を使っている証とも言えるでしょう。 また、モリーゼには30以上の水源からあふれ出る清流が地下水となって流れ、イタリア国内で最もピュアな水を汲み上げることができる土地とも言われています。 この水も、ラ・モリサーナ社のパスタに欠かせない原材料のひとつです。 良質の小麦粉と水が揃ってこそ、高品質のパスタを安定して供給することができるのです。
歴史
ラ・モリサーナ社は1912年にカンポバッソで小さなパスタ工房としてスタートし、 またたく間に高品質なパスタを作ることで知れ渡りました。 そして、現在では全世界へ商品を輸出するまでに成功しています。 地域に根差し、伝統的製法と近代的なテクノロジーを融合させたからこそ可能となったのです。 一方、フェッロ社の長い歴史は、1910年にドメニコ・フェッロ氏がカンポバッソで、石臼ひとつで製粉を始めたことからスタートしました。1925年にはドメニコ氏の息子であるジュゼッペ氏が兄弟で力を合わせ、南イタリアで最初の電動製粉機のうちのひとつを作りました。ところが、1943年の10月13日、ドイツ軍の空襲により、工場は焼失してしまいます。しかし、ジュゼッペ氏は諦めることなく、1947年に工場を再開しました。 その後、ジュゼッペ氏の息子たちが1972年に有限会社を設立し、フェッロ社は近代的工場として発展していきました。