用途
・畦畔の保全および雑草抑え。
・ゴルフコースのラフや進入路の法面。
・スポーツ競技場(使用頻度の低い)や公園、家庭用芝生。
・河川敷や堤防、果樹園、道路の法面。
畦畔・法面での栽培ポイント
・既成の畦畔、法面などでは、ラウンドアップを散布して地上部を枯らし、永年雑草の地下茎を除去して播種する。
・既存の草を刈り払い、10cm程度の間隔に点まきする。センチピードグラスは初期の生育が遅く、雑草に被圧されやすいので、定着するまで草刈りを頻繁に行う。
・新規造成地では種子を吹き付けする。法面は種子が流亡しやすいので、被覆資材などを併用するとよい。
・種子の表面は、アリが好む物質で覆われており、種子がアリによって運ばれてしまう恐れがある。そのような場所では0.5〜1cm位の覆土をしたり、忌避剤などを利用する。
*TC312(ティフ・ブレア)は国内で販売されているセンチピードグラスの中で唯一の農水省登録品種です。
育成者の許諾なく業として利用(種子・張芝等の増殖、譲渡、輸出入など)する行為は、損害賠償、刑事罰の対象となる場合があります。
*この種子を食べたり、動物等に与えないでください。また、お子様の手の届かない所で保管してください。
*直射日光・湿気を避け、涼しい所で保管してください。
*この種子は農薬処理をしていません。
種子と責任
・種子は本質上、100%の純度は望めません。
また、播種後の栽培条件、天候等により、結果が異なります。万一の結果不良の責任は、種子代金の範囲内とさせていただきます。
・独自に加工(ペレット等)されたものについては、責任を負いかねます。
※ご返金は一切お断りします。
和名で「ムカデシバ」といい、粗放管理にも耐え、ムカデのようなランナーで広がります。ティフ・ブレアという耐寒性の強い品種が出てきており、その適応範囲も広がっています。
ティフ・ブレアは雑草抑制の切り札ともいわれ、また一度定着すれば10年以上も地面を被覆してくれるので、最近では畦畔のグラウンドカバーのほか河川や法面、空港などでの利用が注目されています。
ティフ・ブレアが雑草を抑制するメカニズムとしては、雑草を抑制する化学物質を分泌する「アレロパシー効果」が報告されていますが、そのほか、丈夫なランナーが縦横無尽に地表面を這うことで、物理的に雑草を抑えると評価されています。
畦畔では、雑草が減少することで雑草を目当てに集まってくる害虫の飛来が抑制され、水田ではカメムシによる斑点米の抑制が期待されています。
センチピードを定着させるためのポイント
発芽条件
種子の発芽に必要な条件は、温度、水分、酸素であるが、センチピードは光も必要とする。
12度前後から発芽をはじめ、最適発芽温度は20〜35度である。
35度以上になっても発芽障害を起こさない。
生育の条件
センチピードの生育適温は20〜35度である。
平均温度が15度以下になると休眠を開始し、10度以下で完全休眠する。
春は10度になったら生育を開始する。
生育の条件には、温度、水分、酸素、光、炭酸ガスや養分が不可欠である。
生育の光
植物が健全に生育するためには、光が十分に当たる必要がある。
日陰に強いて芝草でも、太陽の光が1日のうちで最低4時間以上は当たらなければ生育できない(立木からの木もれ日程度の光でもよい)。
土壌条件
センチピードの根がよく生育し活発に働くためには、土壌中に水と空気が十分に存在していることが必要である。
いわゆる団粒構造の形成が重要であり、この団粒形成に腐植は不可欠の物質である。
理想的な土壌は、土壌粒子50%、土壌水分25%、土壌空気25%とバランスがとれているものである。
土壌の硬度
土壌が硬いと空気が十分に存在できず、水はけも悪くなって根の伸長が妨げられ、植物の生長が衰える。
また、やわらかすぎても土壌が乾燥しやすくなる。
芝生の場合、最適土壌硬度は21〜25mm(山中式土壌高度計計測時)で、これ以上の硬い土壌は改良する必要がある。
また10mm以下のやわらかい土壌の場合も、客土や暗渠排水を十分にして土壌の構造を変えなければならない。
土壌酸度(pH)
センチピードが生育できる土壌酸度はpH4.2〜8.5で、非常に適応性が大きい。
pH4以下の強酸性土壌やpH9以上のアルカリ土壌では、客土や石灰などを施用して酸度矯正を行う。
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