ワインづくりの理想郷から。別格の銘醸−<サンタ カロリーナ>南米チリ。太平洋岸に帯のように細長く伸びるこの国に、今、世界中のワインファンたちの熱い視線が注がれています。世界で唯一、フィロキセラ(葡萄根ジラミ。葡萄栽培で最も恐ろしい害虫)が侵入しなかった国。その他の病虫害も極端に少ないため、ほとんど無農薬状態で健全な葡萄の収穫される国。<サンタ カロリーナ>は、このワインづくりの理想郷とも言うべき国で、早くから「別格の銘醸」としてのステイタスを築いてきました。傷ひとつなく完熟した葡萄の良さをそのまま生かした、エレガントで気品あふれる味わいとチリならではの手頃な価格は、国際的にも高い人気を博しています。
チリワインに「フランス的洗練」をもたらした先駆者…<サンタ カロリーナ>は1875年、ドン・ルイス・ペレイラ・コタポス氏によって首都サンティアゴ市に創設されました。ワイナリーの名前は、カロリーナ夫人に由来しています。創設者ドン・ルイスの父は、1817年のチリ独立戦争の際にアルゼンチンからアンデス越えをして、独立軍を支援した義勇軍の英雄。 ドン・ルイス本人も鉱業事業で大成功を収め、公的にも外務大臣にまで上りつめています。ドン・ルイスは、そうした公職の傍らで、当時のチリの地酒的なワインに飽き足らず、世界に通用するインターナショナルなタイプの高品質なワインづくりをめざしました。そのために、まずフランスから高名な醸造学者であるジェルマン・バシュレ氏を招聘、また理想的な醸造所を建築するために設計士のエミリオ・ドワイエール氏を招きました。
こうして葡萄園ではジェルマン・バシュレの指導により、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどのフランスを代表する最高級葡萄が植え付けられ、また醸造面でも当時のフランス最高の技術が導入され、<サンタ カロリーナ>は、いきなりチリワインの最高峰として躍り出ました。国際的にも、チリにフランス的洗練の風を吹き込んだ先駆者として高い名声を博していくのです。今日の<サンタ カロリーナ>のワインにもその歴史と伝統は営々と受け継がれています。マイポ、サンフェルナンド、カサブランカ、ロントゥエといったチリの銘醸地の中でも最良の土地に約1000haの葡萄園をもち完全に近代的な醸造設備と、贅沢な小樽熟成により、クリーンでしかも深みある、見事な味わいのワインを生み出し続けています。