ぐるんぱのようちえん こどものとも絵本

ぐるんぱは、とっても大きなぞう。でも、ずっとひとりぼっちでさみしく暮らしてきたのです。からだもきたなくて、くさいにおいもして……時々涙を流したりして。見るに見かねたジャングルのぞうたちが、会議をします。「ぐるんぱを、はたらきに出そう」「さんせーい」みんなに全身を洗ってもらい、みちがえるほど立派になったぐるんぱ。さあ、はりきって仕事探しです!ところが……。ビスケットやのびーさんにも、おさらつくりのさーさんにも、靴やのくーさんにも言われてしまうのです。「もう けっこう」ぴーさんにも、じーさんにも。こんなにがんばっているのに、どうして?1966年に発売されて以来、ずっと変わらず子どもたちに愛され続けているこの絵本。なかなか上手に自分の居場所を見つけられないぐるんぱを見ながら、子どもたちは知らぬ間に自分と重ね合わせているのかもしれません。だからこそ、最後の場面に出会った時、たくさんの子どもたちに囲まれて遊ぶぐるんぱの様子に心底ほっとため息をつき、嬉しそうな笑顔を見せるのでしょう。さらに子どもたち
2008年4月