コールセンターもしもし日記
「ひたすら怒られ続ける仕事」 派遣オペレーターが聞き耳立てる 生々しすぎる人間模様 ――電話の向こうの知られざる世界 「携帯電話が使えないんですけど! どうなってるんですか! 」 自衛隊員の妻だと名乗った女性は怒り狂っている。 「先月の料金のお支払いの確認が取れていないために、利用ができなくなっています」 「いつからですか! 住所見てわかりませんか! 自衛隊の官舎に住んでる人の電話をなぜとめるんですか! あなた、それでも日本人ですか! 」 知りませんよ、そんなこと。携帯電話と自衛隊がどう関係あるんですか。金を払わないあんたが悪いんでしょう。使った分は払うのが社会のルールじゃないですか。 そう言いたい気持ちを抑え、ヒステリーに怒り狂う声を聞きながら再開の手続きを進めた。 ――本書では、知られざるコールセンターの実態だけでなく、電話する側と受ける側の生々しい攻防、そしてそこに生きる人たちの人間模様を描いた。 ●もくじ● まえがき――ひらすら怒られ続けるところ 第1章 コールセンターの異常な日常 某月某日 怒鳴り声: 「さっさと使えるようにしろ! 」 某月某日 派遣社員、男性歓迎:時給