国境を超えたウクライナ人

18世紀から20世紀にかけてのウクライナに生まれ、波乱の時代に負けることなく、美術、航空技術、医学、外交などの分野で異郷の地で活躍し大きな実績を残した9人の人物とウクライナ人に同化してソ連政権に殺された一人の男。東西から国境を侵されてきた歴史をもつウクライナ人ならではの柔軟性、コミュニケーション力、許容力を発揮した人びとの物語。 目次 旅する自由思想家 フリホーリイ・スコヴォロダー 免疫学と長寿の研究のさきがけ イリヤ・メーチニコフ 二つの大戦をしのいだ最後のロマン派作曲家 セリヒーイ・ボルトケーヴィチ 色は命 ソニア・ドローネー 社会の利益のために ミハイロ・テレシチェンコ 空を飛ぶ夢を現実に イーゴル・シコールスキイ 極東ウクライナの自立を目指した イワン・スヴィット 日本への熱い思い ステパン・レヴィンスキイ 20世紀のマルコ・ポーロ ソフィア・ヤブロンスカ・ウデン ハプスブルク家出身の「ウクライナ人」 ヴァシーリ・ヴィシヴァニイ おわりに ウクライナ人にとっての「国境」