いもうとのにゅういん (こどものとも傑作集)
内容紹介 あさえが幼稚園から帰ってくると、お母さんはぐったりした妹のあやちゃんを病院につれていくところでした。友だちと遊びながら待っていると、お母さんが帰ってきて、あやちゃんが盲腸の手術で入院することになったといいます。あさえはお父さんが帰ってくるまで、ひとりで留守番をします。そのうち暗くなって、雷が鳴り……。妹の入院でちょっぴりお姉さんになったあさえの物語です。 出版社からのコメント 林明子さん・筒井頼子さんのコンビ3作目で、『あさえとちいさいいもうと』の続編です。これまでの2作品での、主人公が町を駆けまわる動きのある場面展開とはうってかわって、今作で林さんは、屋内の固定された視点から、家に取り残された孤独感や妹の病状を案じる不安感、そして不意の雷鳴への恐怖感など、あさえの心のなかで起きる複雑な感情の変化を、場面ごとの微妙な色調の変化によって見事に描写しています。「実は子どもが怖かった」と語る林さんですが、その子どもの心理に寄り添った丹精な人物描写は、今なお多くの子どもたちの心を響かせ続けています。 読んであげるなら:3才から 著者について 筒井頼子 林明子