はじめてなのに現地味 おうち韓食

あなたが思い浮かべる韓国料理、 そのすべてが韓食(ハンシク)です。 私が初めて韓国ごはんの本を出したのが2005年。 ちょうど冬ソナブームで、日本が最初に 韓国の文化や音楽に目覚め始めた時です。 それからも韓国になんともいえない魅力を感じ、 1年に1、2回は必ず訪れ、地方にも出向き ソウルだけではない食も味わいました。 本当のキムチの味が知りたい、 できれば作りたいという思いが通じ、 キムジャン(キムチを漬ける行事)に参加するという 幸運にも恵まれました。 腰が痛くて寒いのを我慢しながら働き 出来立てのキムチでゆで豚を巻いて マッコリを流し込んだ時のなんという幸福感? 北朝鮮との国境近くの定食屋で、 炊き立てのご飯とオモニの愛情たっぷりのおかずで 胸がいっぱいになったり、麗水(ヨス)では 夜風に吹かれながら屋台で魚をかじったり、 お腹だけではなく 心も満たされる経験を積み重ねてきました。 そんな経験や知識を、この本の制作に注ぎ込みました。 みなさまもこの本を通じて、おうちで韓食の楽しさ、 おいしさを感じていただければうれしいです。 重信初江 (「はじめに」より 一部抜粋) 《CO