文庫 生き物の死にざま (草思社文庫 い 5-2)
すべては「命のバトン」をつなぐために── ゾウ、サケ、セミ、カマキリ、タコ…… 生命の[最後の輝き]を描く 哀切と感動のベストセラー、待望の文庫化! 生き物たちはみな、最期のその時まで命を燃やして生きている── 数カ月も絶食して卵を守り続け孵化(ふか)を見届け死んでゆくタコの母、 地面に仰向けになり空を見ることなく死んでいくセミ、 成虫としては一時間しか生きられないカゲロウ、 老体に鞭打ち決死の覚悟で花の蜜を集めるミツバチ……。 生き物たちの奮闘と哀切を描き感動を呼んだベストセラーの文庫化。 いきも生き物イラスト30点以上収載。 (目次より) 1 空が見えない最期──セミ 2 子に身を捧ぐ生涯──ハサミムシ 3 母なる川で循環していく命──サケ 4 子を想い命がけの侵入と脱出──アカイエカ 5 三億年命をつないできたつわもの──カゲロウ 6 メスに食われながらも交尾をやめないオス──カマキリ 7 交尾に明け暮れ、死す──アンテキヌス 8 メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス──チョウチンアンコウ 9 生涯一度きりの交接と子への愛 タコ 10 無数の卵の死の上に在る生魚──マン