江戸のヒット仕掛け人

約270年間続いた江戸時代。 戦のない世とはいえ、庶民の生活は決して楽なものではなく、その日の暮らしにも窮するような苦しい生活の者もいた。 それでも、そんな暮らしにとどまることのないアイデアや創意工夫で流行やヒット商品を生み出し、成功した例は数多くあった。 天災などの困難に商機を見出した者、売り方や宣伝に着目した者、日本人の消費性傾向を巧みに突いた者など、流行やヒット商品には、それらを生み出した「仕掛け人」がいて、そこには「知恵」と「情熱」と「商魂」が凝縮されている。 本書では、そんな人や物にスポットライトを当ててみた。 流行とヒット商品に、経済発展に弾みをつける効果があるのは昔も今も同じこと。江戸を知り、現代と照らし合わせることによって、長期低迷を続ける現代日本の再生への道が見えてくるかもしれない。