(サイン本)柴犬二匹でサイクロン

お互いにワンパンし合う関係で倒れた場所を花園とせよ

『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』の大前粟生、初めての短歌集。
短歌ムック「ねむらない樹」vol.7掲載で話題を呼んだ「とびひざげり」など約230首を収録。

ひとつ読むごとに 自分の中の知らないスイッチが押され
どこかで知らない窓が開く
この感情、どうすりゃいいの?
────岸本佐知子(翻訳家)

このお言葉、あのお言葉、お日柄によって
「グッ心地」が変わりました。
────もう中学生(芸人)

【収録歌より】
この痣を月に結んで大丈夫とびひざげりの妄想をする

棺桶に詰められるならパフェに似た佇まいでと約束の夏

ポカリスエット突然に目減りして光の代わりに光が入る

晩年はふいに浮上すたとえば鳥たとえば歌の途中で焦げて

ほがらかな血液の流れ悲しみは取り除けないからめぐらしてみる
著者:大前粟生
装丁:牧寿次郎
出版社:書肆侃侃房
判型:四六判
ページ数:144ページ
言語:日本