月刊 理科の教育2024年7月号 一般社団法人日本理科教育学会/編
特集:今こそ理科教育の魅力を発信しよう
若手教師や教職を志す学生に向けて
かつて本誌でも、特集「若い理科教師へのメッセージ」でノーベル医学生理学賞の大隅良典先生に熱く語っていただいたり、特集「若い理科教師からのメッセージ」では、若い先生から現場の魅力を発信してもらったりしてきました。
そこで、本特集ではあらためて理科教育の魅力を大いに語っていただきます。少しでも多くの若い先生が理科に目覚め、理科の教師を志す学生が希望をもてるような特集になることを願っています。(『理科の教育』編集委員会)
特集:今こそ理科教育の魅力を発信しよう
若手教師や教職を志す学生に向けて
昨今「教職はブラックである」と報道され、教員採用試験の倍率が著しく下がり、教員の質が担保できないのではないかと心配する声も聞こえてきます。もちろん、競争率だけで教員の質を語るべきではありませんが、先生の数が足りないという状況はさすがに危機感を覚えるのではないでしょうか。
教育学部の中には、最初から教師になりたくないという学生や、教師になろうと思って入学したものの、やむを得ず進路変更をする学生も少なくありません。理系学部の教職課程では「とりあえず教員免許だけ」という学生も多く、専門性を生かせる企業や大学院に魅力を 感じているようです。もちろん、一度企業に就職した社会人や大学院から教職を志す人もいますが、数は少ないでしょう。
一体いつからこんなに教職に魅力がなくなったのでしょう。働き方改革は最優先事項であり、政府、文科省はじめ関係諸機関による早急なる制度等の改善に大いに期待したいところですが、その一方で、我々現場の理科教師が教職の魅力をもっと発信すべきなのではないでしょうか。
実際に、生き生きと活躍している理科教師は大勢います。日常生活の不思議を探究したり、 社会と向き合った理科の問題解決を考えたりして、理科好きな子どもたちを育成できるのも理科教師の魅力です。理科を通じて多くの教え子が社会で活躍することを願って、学び続けている教師は少なくありません。そんな魅力的な先生方がどのような思いや理科の専門性をもって、子どもたちと接し、生きがいを感じているか、その姿を若い先生方や教職を志す学生にお届けしたい気持ちでいっぱいです。
かつて本誌でも、特集「若い理科教師へのメッセージ」でノーベル医学生理学賞の大隅良典先生に熱く語っていただいたり、特集「若い理科教師からのメッセージ」では、若い先生から現場の魅力を発信してもらったりしてきました。
そこで、本特集ではあらためて理科教育の魅力を大いに語っていただきます。少しでも多くの若い先生が理科に目覚め、理科の教師を志す学生が希望をもてるような特集になることを願っています。
(『理科の教育』編集委員会)