月刊 特別支援教育研究2024年6月号

本特集では、知的障害のある児童生徒のための各教科に位置付く「国語」の指導に焦点を当て、知的障害教育における国語の指導の考え方や指導の実際について取り上げていきます。
国語科では、言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、国語で理解し表現する資質・能力を育成することを目指しています。その際に、言葉は、児童生徒の学習活動を支える重要な役割を果たします。そして、すべての教科等における資質・能力の育成や学習の基盤となります。
一方で、知的機能の発達の遅れは、言葉の表出などの面から気付かれることが多く、同年齢の児童生徒と比較して、言葉の遅れが顕著に表れることが多いです。言葉の発達は思考の発達とも深く関連していくと考えられることから、言葉による見方・考え方をどのように働かせられるようにするのか、個々の児童生徒の実態に応じたきめ細かいアプローチが必要です。