●中国茶では基本的な位置づけの茶海
茶海の用途は主に2つ。茶壺(急須)に湯を注いだ後、そのままにしておくとどんどん濃くなってしまいますので、茶海に一気にそそぎ切ることでお茶の抽出時間をコントロールできます。また、それぞれの杯に注ぐ前に一度茶海に入れることで、茶の濃度を均一にできます。
●三羊開泰、縁起の良い図案の茶海
三羊開泰についてはいくつかの言い伝えがあるようですが、陰陽の考えを記した易経によると、一陽は冬至に生まれ、二陽は十二月に育ち、三陽は正月に天地交わり万物に通じるというのだそうです。つまり陽気が陰気を次第に超えて行き、冬が去り春が来て全てのものが力を取り戻すという意味です。そして中国の縁起物にはよくある変換ですが、陽と羊が同じ発音である、ということから、三羊開泰という言葉、図案が生み出されます。羊自体も縁起の良い動物とされていますので、三羊開泰の図案は古くから親しまれてきました。
こちらは三羊開泰を落ち着いた色彩で図案とした茶海です。
※手描きではありません。
※底款に景徳鎮彩とありますが、景徳鎮製ではなく徳化のものです。大明成化年製といった底款は成化時代の磁器が最も優れていたとされることから、リスペクトしてつけられるもので、現在、名のある工房でも使いますし、日本の古伊万里などにも見られる底款です。文化の違いでしょうが、景徳鎮の底款も他地域で作られる磁器に多く見られ、販売時に景徳鎮製だとウソをつくわけでもないので、アリ、と判断しました。少し前によくあった台湾と書かれたガラス茶器は偽る意図を感じるのでナシ、としていました。難しいところですが。。
※中国茶早わかり
中国茶をあまり知らない方のため、当店で商品をお買い上げの方すべてに中国式のお茶の淹れ方や茶器を紹介したリーフレットを同封しています。はじめての方や贈り物にされる方もご安心ください。
サイズ 手〜口115×径85×高70mm
容 量 150ml(満水200ml)
製造地 中国福建省泉州市徳化県