萩焼 番茶えくぼ湯呑 120ml(満水170ml)茶杯 湯飲み 八代兼田佳炎作

淡い青紫色の釉薬の変化が生み出す柔らかい色の萩焼の湯飲み。八代 兼田佳炎作、登り窯で焼成した切り高台の手作り作品。

萩焼の個性的な湯飲み

宜興の紫砂や常滑の朱泥などは焼締めと言われ、釉薬をかけていませんが、 吸水性があまりないのが特徴です。萩焼は反対に焼き締まりが少ないのが特徴で、独特な柔らかい雰囲気、吸水性・保水性・保温性が高いのが特徴です。

歴史的には、戦国大名として有名な毛利輝元が、朝鮮出兵の際に李勺光・李敬という陶工の兄弟を招いたことが始まりで、毛利氏が関ヶ原の戦いに敗れたため、広島から萩に移り李兄弟は萩で藩の御用窯を開くことになりました。その後、現在に至るまで一楽二萩三唐津と言われるように茶の湯の世界で愛されてきました。絵付などの装飾はほとんどなく、土と釉薬の収縮率の相違によって生じる貫入と呼ばれるヒビがよく見られます。吸水性も高いので茶渋などが染み込むことで色合いが変化していく、萩の七化けと呼ばれる経年変化を楽しむ、といった茶人好みの器です。

ただ、扱いには注意も必要です。紫砂と似ている話ですが、紫砂ではほぼお茶以外の用途がありませんし、萩焼は吸水性が大きいため一層の注意が必要です。

1.水漏れ 吸水性が高いというのは水を通すという意味です。飲んでいる内に水が滲み出てくるものもあります。使っているうちに茶渋などがたまって止まることもありますが、米のとぎ汁や片栗粉を使って10分ほど煮る目止めという方法もあります。

2.料理を置いたり醤油などを長い時間入れておくと色がついてしまいます。使用前に一度水につける湯引きという方法で、先に水を吸わせて置くことで色のある液体の吸収を弱めることができます。

3.使用後は洗ってよく乾かしてください。湿気があるとカビが生えることがあります。カビが生えてしまった場合は、高温で死滅するので煮る、酸素系漂白剤、塩素系漂白剤を使うといったことになりますが、あまり多い場合にはなかなか落ちないかもしれませんので、洗ってよく乾かし風通しの良いところに置くことが大切です。

 

八代 兼田佳炎作

赤土と粉引化粧の白土の生み出す模様の上に、淡い青紫色の釉薬の濃淡があって独特の風情です。きめの粗い土で、高台を見ると萩焼らしい焼締まっていない素朴な質感があります。

制作者は、萩市で焼き物制作にあたり八代目にあたるという兼田佳炎さん。現在も、ろくろを回し、自家製の釉薬、登り窯を使って時間をかけて作品造りにあたっていらっしゃいます。その分、サイズや色の個体差が大きく、写真と違う、容量などが記載と違うといったところも多くなります。注意事項が多く恐縮ですが、予めご了解をいただいた上でのご購入をお願いいたします。

 

 

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サイズ径75×高65mm
容 量120ml(満水170ml)
重 量135g
製造地山口県萩市