雨のことば辞典 (講談社学術文庫 2239)

花時雨、狐の嫁入り、半夏雨、秋霖、氷雨……。日本の雨は、四季のうつろいとともに、その様相が千変万化する。そのさまざまな雨の姿をとらえた陰翳深くうつくしいことばが日本語には数多くある。雨は文学作品にもたびたび描かれ、詩歌にも読まれてきた。季語から気象用語、各地の方言まで、「雨」を表すことば、「雨」にまつわることばを集大成した画期的辞典 ・雨にまつわる言葉を約1200語収録。 ・「雨の降るしくみ」、「雨の強さ」などの気象コラムを併載。 ・巻末付録として「雨のことわざ・慣用句」を掲載。 ・「雨の歳時記」として利用できる季節別索引「四季雨ごよみ」を完備。 「 米作りには夏の高温と潤沢な水が必要である。古来、日本人は潤沢な、しかし変動の大きい、災害と恵みの両方を持ってくる雨と付き合いながら暮らしてきた。そのために日本には雨のことばが特に多い。また中国も特に江南地方は米作地帯だから、同様に雨のことばが多い。 本書は、昔からの雨についてのことば、方言、言い回しなどを集めて解説を加えたものである。この本を作っていて、監修者・編集者は雨についてこんなことばもあったのかと、改めて驚くことを何回も経験