葉は細かく切れ込みが深く肉厚でやわらかい春菊です。淡緑色で美しく、栄養も豊富です。草勢強健で作りやすく多収穫となる優良種です。分けつが旺盛で日を置けばひと株6kgくらいのなることも。シュンギクは、関西ではキクナと呼ばれていて病虫害も少なく肥料もあまりいらないので家庭菜園向きの野菜。また、その独特の香りは収穫から時間が経つと薄れていくので、特に市場のものより家庭菜園をおすすめする野菜の代表。春蒔きのシュンギクは葉も柔らかくサラダがおすすめです。鍋の他、おひたし、和えもの、天ぷら。春はサラダにも。
苦土石灰またはカキガラ、消石灰等を1平方メートルあたり200gほど散布して土とよく混ぜて蒔き床を作ります。土が肥えていい状態なら肥料は不要です。土が痩せている場合は完熟鶏糞と草木灰を1平方メートル辺り200gほど入れて50センチ幅のうねを作っておきます。うね幅は50センチ程度。雨上がりを利用して(または蒔き床をしっかり湿らせて)10センチ幅2列にすじ蒔きします。シュンギクは発芽率が悪いのでやや厚蒔きにします。種を蒔いたら1〜2センチ覆土して軽く押さえましょう。発芽までは雨に当たらないように。必要なら雨囲いをします。一週間〜10日ほどで発芽します。種まき後発芽までは雨に当たらないように。本葉2枚になった頃から混んだところから間引き、葉と葉が軽くふれあう状態を保つようにします。間引き利用しながら株間を最終的に10〜12センチに。成長と混み具合を見ながら適宜つみ取り収穫をします。シュンギクのつぼみは苦味が強いので、採種する株を残し、ほかは摘み取ります。摘み取って出てきたわき芽も収穫できます。
数株を畑に残しておくと4月にかわいい花が咲いて結実します。ひまわりの赤ちゃんのような種をつけたら、タネが落ちる前に摘み取ります。日陰で追熟させた後、手で揉んで種を殻から外します。脱粒後は風選したりして陰干しします。乾燥剤入りのタッパー等に入れて冷暗所で播種まで保管します。