姫君を喰う話 宇能鴻一郎傑作短編集 (新潮文庫)

◆商品名:姫君を喰う話 宇能鴻一郎傑作短編集 (新潮文庫)
異様なまでの文学の迫力!ただならぬ小説が、ここにある。ジャンルも時代も超越し、人間と物語の根源に迫る圧巻の傑作群。今も謎めいた洋館で執筆し、時折ダンス夜会を開く作家の戦慄の短編がここに!東京大学大学院在学中に鯨神で芥川賞を受賞する。日本の古典に精通した教養と強靭な感性、きらめく文才で次々と作品を発表。のちに、膨大なポルノ小説を執筆、このジャンルの巨匠として一世を風靡した……。本書に収録したのは、谷崎潤一郎の世界にも通じる官能的感性と深い知性が、秀抜な文章によって融合した名編ばかりである。煙と客が充満するモツ焼き屋で、隣の男が語り出した話とは……典雅きわまる戦慄の表題作。巨鯨と人間の命のやりとりを神話にまで高めた芥川賞受賞作鯨神、すらりとした小麦色の脚が意外な結末を呼ぶ花魁小桜の足、村に現れた女祈〓師が引き起こす異様な事件西洋祈りの女、倒錯の哀しみが詩情を湛えるズロース挽歌、石汁地蔵の奇怪な物語リソペディオンの呪い。宇能文学の精髄6編を選んだ。