蜉蝣の兵隊・上巻(伊藤隼男・著)A5/184頁

本書はニューギニアで壊滅(餓死)した「暁」補充兵の魂の叫びである。日本軍(大本営)は彼等の非業の死に固く蓋を閉し、戦後になっても真相は明かにされなかった。だが、戦後68年経って、やっと白日に晒す事が出来たのである。太平洋戦争がそうであったように、戦争は静かに地慣らししながら、ある日、突然やって来るのである。だから、あの戦争の内幕を少しでも知る事により、平和のよすがの一助になるのであればと、老体に鞭打ってペンを取った次第である。
目次

あらすじ

一  序章(第三揚陸隊発祥前の戦況)

二  「暁」船舶工兵・二九四八第三揚陸隊の発祥

三  第一次ラエ強行上陸作戦

四  魔のダンピール海峡(第二次ラエ突入作戦)

五  「英蘭丸」遭難

六  昭和十八年八月の状況

七  第八次ウエワク輸送作戦

(下巻に続く)