稲わらを使って納豆を作ってみた大豆の煮豆を稲わらで保存していたら、糸を引いて美味しくなっていた‥
何ともロマンのある納豆の起源ですが、なにぶん身近に稲わらがないので、自分で試そうと思ったことはありませんでした。
ところが先日、稲わらを納豆用に加工した「わらつと」を作っている方から連絡をいただいたので、さっそく手に入れて作ってみました。
![](https://shopping.c.yimg.jp/lib/suzuya-rice/waranatto_package.jpg)
これが「わらつと」です。
原材料は長野県産の良質な稲わらで、なんと大相撲の土俵にも使われているそうです。
今回の作り方は以下のようになります。
1.大豆を戻す
2.大豆を茹でる
3.わらつとを煮沸する
4.わらつとで大豆を包む
5.保温して発酵させる
6.冷蔵庫で寝かせる
本当に稲わらだけで納豆ができるのでしょうか?結果が非常に楽しみです。
1.大豆を戻すまずは大豆を洗って水を切り、大豆の3〜4倍量の水に漬けて戻します。
漬ける時間は一晩、または8時間以上と良く言いますが、新豆と古い豆ではかかる時間が結構違います。パンパンに膨らむまで待ちましょう。
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わらつとに包める大豆の量は限られます。
僕の経験ではわらつと1本あたり乾燥大豆にして40gが限界でした。
2.大豆を茹でる次は大豆を茹でます。圧力鍋で蓋をせずに一度茹でこぼしてから、ひたひたの水で15分くらい加圧して茹でて下さい。
圧力鍋がお手元にない場合は、普通の鍋で茹でて下さい。親指と小指でつまんで簡単に潰れるくらいの柔らかさが目安です。
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圧力鍋は豆を煮る最大量が決まっていると思いますので、入れすぎないように注意して下さい。
3.わらつとを煮沸するわらつとを消毒するために煮沸します。わらつと全体が浸かるようにして1分以上加熱して下さい。
煮沸によって雑菌はいなくなり、熱に強い納豆菌だけが生き残るという仕組みです。
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わらつと全体が浸からない場合は、時々ひっくり返しながらまんべんなく煮沸して下さい。
4.わらつとで大豆を包むいよいよ稲わらと大豆が出会います。
わらつとの輪ゴムを外すと、稲わらが半分だけ縛ってある状態になります。
縛ってある方に大豆を乗せて、バラバラになっている方で大豆を覆って下さい。
![](https://shopping.c.yimg.jp/lib/suzuya-rice/waranatto_hodoku.jpg)
実は一番最初にマニュアルを読まないで作った時、バラバラになっている方に大豆を乗せて大失敗しました。
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縛ってある方を舟形に押し広げます。余裕を持って乗せられるように、なるべく大きく広げて下さい。
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乾燥大豆の時で40gくらいの量が、個人的にはわらつと1本に乗せられる限界でした。
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バラバラになっている方で大豆を覆います。大豆を潰さないように、でもなるべく密着させるように包んだら、輪ゴムで留めます。
5.保温して発酵させるわらつとを新聞紙で包み、さらにビニール袋に入れて保温します。
発酵には酸素が必要になるので、ビニール袋の口を閉じないようにして下さい。
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発酵すると水分が発生します。新聞紙は余分な水分を吸収し、ビニール袋は湿度を保つ役割があります。
![](https://shopping.c.yimg.jp/lib/suzuya-rice/waranatto_paper.jpg)
最近は新聞を取らない方も多いと思いますが、ペーパータオルなどを代用しても大丈夫です。
40〜45℃を保てる環境下(こたつなど)に24時間おいて発酵させます。
発泡スチロールにお湯を入れたペットボトルと一緒に入れたり、毛布で湯たんぽと一緒に包むなどして保温する場合は、温度が下がっていないか時々様子を見て下さい。
温度管理できる保温器(ヨーグルトメーカーなど)を使うと便利です。
![](https://shopping.c.yimg.jp/lib/suzuya-rice/waranatto_hoon.jpg)
ヨーグルトメーカーなら、温度も時間も任せられるので安心ですね。
6.冷蔵庫で寝かせるわらつとを少し開いて大豆の様子を見てみて下さい。白っぽくなって糸を引いていたら成功です。
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本当に稲わらだけで納豆が出来てしまいました。天然の納豆菌パワー恐るべし‥
発酵を止めて味を落ち着かせるため、新聞紙に包み直して冷蔵庫で1日以上寝かせて下さい。日数が経つほど熟成が進んで風味が増します。
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長く寝かせる場合はビニール袋に入れるなどして乾燥を防ぎ、20日までを目安にして下さい。
実食では実際に食べてみましょう。
わらつとを開くと、ギッチリ詰まった納豆が姿を現します。バラバラとこぼれ落ちることはありません。
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割れたり潰れた粒が混ざっているところが手作り感満載ですね。
一粒つまんで食べてみると、市販の納豆と違ってすっきりした味。大粒なためか粘りもそれほど強くありません。
そしてふわっと広がる稲わらの香り。思わぬ偶然が生んだ納豆の誕生に想いを馳せる瞬間です。
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納豆の匂いが苦手な人も、これならいけるんじゃないでしょうか。
本当に稲わらだけで納豆が出来てしまいました。
この感動をみなさんにも体感していただきたい。夏休みの自由研究にも良さそうですね。
熟成時間や大豆の種類を変えて、色々と試してみたいと思います。
![](https://shopping.c.yimg.jp/lib/suzuya-rice/waranatto_gohan.jpg)
時間をかけて作った納豆を、ごはんに盛って一気に掻き込む。何とも贅沢な一杯です。