私達の身の回りには自然界から出ている目に見えない弱い放射線が存在しています。
放射線は日常のあらゆる物体・物質からたえまなく放出されています。
放射線には主にアルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線がありますが、A2700型Mr.Gammaで簡単にガンマ(γ)線を精度よく測定することが出来ます。![]()
項 目 | 仕 様 |
名 称 ・ 型 式 | Mr.Gamma(ミスター・ガンマ) A2700; |
検出器・検出方式 | 固体シンチレータ CsI(Tl)・シンチレーション式 |
測 定 放 射 線 | γ線 |
感 度 | 0.01μSv/hに対して、毎分10カウント以上 |
エネルギー範囲 | 150keV以上 |
測定範囲 ・ 表示 | 0.001〜9.999μSv/h デジタル4桁表示 |
サンプリング時間 | 60秒 |
表 示 間 隔 | 60秒の積算値(移動平均)を10秒毎に表示 |
ア ナ ロ グ 出 力 | 0〜+3V(アンプ出力) |
外 形 寸 法 | 本体:75(W)×27(H)×135(D)mm 保護カバー付:81(W)×32(H)×141(D)mm |
電 源 | 単3電池×2本、電池寿命20時間以上 |
重 量 | 約300g (保護カバー付) |
メーカー保証期間 | 購入より1年間 |
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測定原理の簡単な説明
放射線が検出器に入る毎に、それを光に変換し、さらに光検出器で電気信号に変換します。
この電気信号の大きさにより、ガンマ線のエネルギーを区別し線量当量を計算しています。
Mr.Gammaの測定方法
一般的に放射線測定器をガイガーカウンターと言ってしまいますが、放射線測定器の種類にはガイガー計数管、 シンチレーター式、半導体式などがあります。本商品【Mr.Gamma A2700】は、シンチレータ式です。そういった意味で、放射線測定器ではありますが、ガイガーカウンターとは一線を画します。
ガイガーカウンターは放射線の数を測定しますが、シンチレーター式は、そこにエネルギー補償(※注1)を加味し、エネルギーも測定することにより、人体への影響を及ぼす、より正確な線量当量を表示しています。
Mr.Gammaは放射線の数を数えるだけではなく、エネルギーも測定しています。ガンマ線はエネルギーによって人体に与える影響が違います。放射線1つずつのエネルギーを線量当量に返還する計算を行ない、放射線の数を数えるだけよりも正確な線量率を表示しています。
Mr.Gammaには、γ線のエネルギーの高さによってSv/hや積算Svの誤差を少なくするような仕組みがはいっています。
測定している放射線の種類は、ガンマ線です。セシウム137、ヨウ素131から放出されるガンマ線を測定しています。アルファ線・ベータ線は測定できません。
また、Mr.Gammaはそのときの空間線量を測定・表示する製品ですので、時間の経過とともにどれだけの放射線を浴び続けたのかという積算線量を測定する製品ではありません。
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Mr.Gamma測定値の見方
測定値は、1時間あたりの線量率です。単位は、マイクロシーベルト毎時(μSv/h)です。
年間の被ばく線量に換算するには、24時間×365日倍することになります。
<例> 0.1μSv/hを1年間受けた場合 0.1μSv/h×24時間×365日=876μSv/年=0.876mSv/年
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本製品は、防水ではありません。水のかかる場所で使う場合にはビニール袋に入れる等の工夫をし、直接水がかかる環境でのご使用は避けてください。(ビニール袋はガンマ線を透過するので測定に影響はありません。)
出荷時に入っている電池は出荷までの保存状態や動作チェック等により新品同様ではありません。そのため、製品仕様にある20時間以内に電池切れになってしまうこともございます。あしからずご了承ください。
強い電波が発生している場所では、測定誤差が大きくなり、現実以上の大きな数字が出ることがあります。本当に放射線の量が多いのか、外乱電波なのかを区別するには電波を遮断するアルミホイルで包んでみるのが簡単です。アルミホイルはガンマ線を透過するので放射線の測定に影響はありません。
出荷時には、公的機関で校正したMr.Gammaを基準機として、基準機と同じ計測結果になるように簡易校正を施しています。ただし、あくまでも簡易校正のため、校正書類は付いておりません。公的書類に正確な数値として測定値を使用する場合には、正式に校正を行ない校正書類をつけることをお勧めします。この場合の校正に関しましては有料となります。
測定値がおかしいときは…
測定値が安定するまでには、約1分かかります。
携帯電話や電子レンジ等、電波を発する機器が近くにあると正しい測定値が得られないことがあります。電波を発する機器から遠ざけてください。
また、振動、衝撃が加わると正しい測定値が得られないことがあります。ラバーケースを付けても改善しない場合には測定場所を変えてみてください。
環境的には、気温が30℃以上あるいは0℃以下では測定誤差が大きくなります。25℃付近が測定には最適です。