ある採集家の思考と美しい大粒砂金 Artistic gold prospecting / nuggets 登内徹夫 本・書籍

本書は一般向けの砂金採りの本ではない。
主にメガネ掘りの経験者に向けて記されたエッセイ集である。

よって、砂金の基本的な採取方法やノウハウ、河川の情報などはいっさい記されていない。
これから砂金採りを始める方には不適切な内容であるため、<掘り師限定>For Garimpeiros Onlyの注記を添えている。
本書の表紙や解説から砂金採りに興味を持った方には、他の本やウェブサイト、博物館での砂金採り体験をおすすめする。
基本を学べば楽しい砂金採りの世界が広がるが、本書の先には苦難と挫折しかない。本書の内容は極めて特異である。

本書はブログ「トノの砂金」の記事に多少の手直しを加え、砂金の写真を大幅に追加したものである。
書籍化の目的は現代の大粒採集家の人物情報の保管と未来の大粒採集家への伝承にある。

出版社:NextPublishing Authors Press
発売日:2019/5/19
101ページ

※この本はオンデマンドで作成・印刷されています。
砂金採りは一般の人が想像するよりも、驚くほどわずかの量しか採れない。
パンニングやスルース、メガネ掘り、誰がどのような方法を用いても、砂金0.1gの採取にさえ相当の時間と労力を要する。
大粒砂金は通常の砂金よりも存在自体が希少であり、採取には膨大な時間と労力が必要である。
採集者にとって自ら採取した大粒砂金はまさしく努力の結晶であり、特別なものである。
しかし、砂金の輝きが永遠に人を魅了しつづけるのに対し、採取に伴う採集者の様々な思いは単なる記憶に過ぎず、人に知られることがない。
本書では採集家の思考の一部をスケッチと文章で表現し、美しい大粒砂金の写真と一緒に収めている。

内容
はじめに
01.ブログ始めました
02.ピンセット派の強み
03.深場
04.つぼと皿
05.砂防ダム
06.前と後
07.大深度
08.人間の力が及ぶ範囲
09.Q&A
10.砂金の行く末
11.占冠の大粒砂金
12.砂金の銘
13.深場の掘り方1
14.深場の掘り方2
15.砂金の存在率
16.北海道の大粒
17.ルースケース
18.バール
19.砂金と芸術
20.趣味と労働
21.相応の対価
22.自然の力
23.最初のころ
24.カーブよりもストレート
25.段差ではなく椀
26.砂金の道筋
27.樋がけ
28.成長しない派
29.大地の砂金