ジャズピアノの左手 Jazz Piano Left Hand Book Pattocho 岩瀬章光 本・書籍
ジャズピアノ勉強中の皆さん、左手のコードワークはどうやってトレーニングしていますか?
ジャズと言えば華麗なアドリブ命!ですから、右手を鍛えることに一所懸命になることは致し方のないことです。
しかし私はあえて申し上げたい。ジャズピアノらしさの大部分はコードワークで決まると。
本書は体系的に語られることの少ない、演奏の現場で使えるコードワークを、通常の楽譜ではなく鍵盤譜を使ってすべてのキーで示すことを売りとしました。
楽譜を使ってすべてのキーでその情報を示そうとすると、途中からフラットやシャープまみれになって初心者には荷が重すぎます。
そこで鍵盤譜です。
これを使うことによって、理屈抜きに視覚的にジャズのコードが押さえられるようになります。
出版社:パブフル
発売日:2017/3/27
152ページ
※この本はオンデマンドで作成・印刷されています。
コード「進行」を念頭に置いたボイシングの方法をお伝えすることに努めました。ジャズは基本的にツーファイブ進行というお約束のコード進行の連続で成り立っています。ですので、コード単体の押さえ方だけでは意味が無く、「次のコードにつながるための押さえ方」が重要だからです。
鍵盤譜を用いてコード進行の観点からコードの押さえ方を表示すると、ある重要なことがわかります。すなわちツーファイブ進行において、左手は、構成音のうち一つ、二つの音を半音上げたり下げたりするだけでよい、という実に省エネな法則です。
また、本書はモーダルな感じ、アウトした感じを出すコードについても情報を載せています。
本書に掲載したほとんどのサウンドは打ち込みによって音源化し、グーグルサイト(https://sites.google.com/view/jplhb)にアップロードしました。まずはサウンドを確かめ、気に入ったコードワークからつまみ食いしていくのもよいでしょう。
いままでなんとなく左手でコードをつけていた皆さん、是非本書を手にとってバッキングネタを増やしてください。
また、ピアノ以外の楽器奏者で楽譜が苦手な方々にも有効に使っていただけるものと思います。
<目次>
1 はじめに
2 コードネームと進行の基礎
2.1 音名、音階
2.2 Cメジャースケールを使ってできる7つのコード
2.3 コードネームの構造
2.4 その他のコード
2.5 コード進行II-V-I
3 メジャーキーのII-V-I
3.1 2声でのバッキング:まずは3度と7度
3.2 2声でのバッキング:スプレッドボイシング
3.3 3声のバッキング:9度と13度の使用
3.4 ノンダイアトニックスケールの使用
3.5 ディミニッシュスケールの音を使ったバッキング
3.6 オルタードスケールの音を使ったバッキング
4 マイナーキーのII-V-I
4.1 スプレッドボイシングでマイナーサウンドをつかむ
4.2 クローズドボイシング
5 両手を使ったバッキング
5.1 モード曲でのバッキング
5.2 3度積みと4度積みを組み合わせた両手バッキング
6 ブルースのバッキング
7 全フォームの通常の楽譜による表現