Ortofon オルトフォン Super OM 5E MMカートリッジ Made in Denmark
Super OM 5Eの出力電圧はOM 5Eと同じく4mVですが、「Super」を冠する本機のみ上位モデルの2M Seriesと同様、スプリット・ポールピン(Split Pole Pins)を使用した高性能な磁気回路を搭載しており、OM 5Sおよび5Eに比べ高域方向への周波数特性が向上しています。このためノーマルモデルのOM 5Eに比べ、高音域の表現力や左右チャンネルの定位感が更にランクアップしています。
●出力電圧 (1kHz, 5cm/sec.): 4mV ●チャンネルバランス (1kHz): 2.0dB ●チャンネルセパレーション (1kHz): 22dB ●チャンネルセパレーション (15kHz): 15dB ●周波数特性 (20Hz-22,000Hz): +/-3dB ●トラッキングアビリティー(315Hz、適正針圧下): 60μm ●水平コンプライアンス: 20μm/mN ●スタイラスタイプ: Elliptical ●スタイラスチップ半径: r/R 8/18μm ●カンチレバー素材: アルミニウム ●適正針圧: 1.75g ●針圧範囲: 1.5-2.0g ●トラッキング角度: 20° ●内部インピーダンス: 1kΩ ●内部インダクタンス: 580mH ●推奨負荷インピーダンス: 47kΩ ●推奨負荷容量値: 200-500pF ●自重: 5g
I.軽質量(ローマス)、かつ軽針圧な正統派のMM型OM 5シリーズは、軽質量・軽針圧のカートリッジが主流であった時代に原型モデルの設計が行われました。そのためカートリッジ自重5g/適正針圧1.75gという、現代では珍しい仕様のカートリッジとなっています。そのため、このようなローマス仕様のカートリッジとの組み合わせを前提とした往年のトーンアームにも問題なく取り付けることが可能です。また、自重5gという仕様と高剛性を両立させるため、ハウジングには樹脂素材を採用。本シリーズにとっての絶対条件である軽質量を維持しつつ、同時に不要共振も抑えています。II.針先方向の実効質量を最小限とし、トレース能力向上を目指した独特なデザインOM 5シリーズのカートリッジは、ヘッドシェルに接する天面部分(後述)と磁気回路(発電機構)が収められたカートリッジ本体部分、その双方を結ぶ支柱部分の三部分から成り立っています。カートリッジ本体の内部に収められた磁気回路はオルトフォンが自社で開発した独自のもので、発電用のコイルとポールピースがハウジングの四辺に配置され、その対角線が交わる中心にカンチレバー後端のマグネットが位置する構造となっています。また、この細長い磁気回路を搭載しているハウジングは針先方向に向かって細くなっており、シリーズ全体に共通するプロダクトデザインとなっています。オルトフォンのシンボルでもあるConcordeシリーズと設計思想を通底させたこのデザインは、単に外観上の美しさだけではなく、先端方向に向けてハウジングを細くし、極限まで無駄を省いてレコード盤をトレースした際に針先側の実効質量を小さく(軽く)することで、トレース能力の向上を狙っています。III.トライアングル形状のカートリッジ天面と、様々なネジに対応した貫通型スリット本シリーズの天面部分は、ハウジングの不要共振を抑えつつ質量を小さく(軽く)するためにトライアングル形状とし、その中心部分には真鍮製のエクストラ・ウェイトが埋め込まれています。そして天面の両サイドには取付ネジを通すためのU字型貫通式スリットが設けられているため様々な直径のネジが使用可能であり、ネジを下方から通してカートリッジを固定するタイプのヘッドシェルにも対応しています。