越乃寒梅 「乙焼酎 五年古酒」 720ml 40度 2016年製

(以下は店主のお酒の紹介文になります)

二代目蔵元石本省吾が最晩年に「蒸留酒を造る」目標を示し、5年の熟成を経て没後の平成2年に完成した越乃寒梅の焼酎。

限られた吟醸酒粕を再発酵させて蒸留し長期間の熟成を待って瓶詰されます。

アルコール度数が40度ありながら静かで深く清廉な味わいは「寒梅ならでは」の価値が見出されます。

原宿表参道の一流割烹店のご主人の感想を頂いた事がございまして、ここまでキレイな焼酎は今まで味わった事がないと、褒めて貰った事がございます。


(以下は蔵元のホームページの紹介文になります)

石本酒造2代目、石本省吾の「蒸留酒を造りたい」という想いを引き継ぎ、平成2年に商品化された乙焼酎です。

主に大吟醸酒の酒粕を再発酵させて搾った発酵液を減圧蒸溜し、冷凍濾過。これをじっくりと約5年間熟成させ、上品で澄み切った香りを持つ本格焼酎に仕上げました。

米の香りと旨味の備わったアルコール度数40度の焼酎は、湯割りにしてよし、オンザロックでよし。香味の広がりと伸びを感じさせてくれます。
製品名称 古酒乙焼酎

製法種別 単式蒸溜焼酎

詳細 原材料 清酒粕・米

アルコール度数 40%


石本酒造は亀田製菓で有名な新潟市亀田町近くにあります。

石本酒造の酒造りを例えるならば、重箱の隅を面白くするような造りといえるかも知れません。

「美味しい酒を造る」というのは日本全国、日本酒の蔵では変わらずに強い信念を持って造っています。

その上で、石本酒造では更に積極的に新しい機械設備を導入し、量を沢山造る為ではない、安定した高品質な酒造りの向上を常に目指しています。

出荷に際しても、搾った新酒のみを出荷するのではなく、一定期間貯蔵させた物と配合して、常に出荷時の酒質の安定を図っています。(ウイスキーのブレンドを思い浮かべます。)

推し量りますに、その考えの底流は蔵元の内庭の写真にもあります通り、時代に鑑みながら新たな設備も導入し、古くから伝えられてきた理想の酒造りを変わらず続けているのが越乃寒梅のお酒、それは蔵元の内庭のように現代に結実し続けているのかと思うお酒です。

結びに、現在の越乃寒梅を完成させたと称され、昭和60年に他界されている二代目蔵元、石本省吾が語った三つの話を引用して終わります。

「面白いんですよ、生きもの相手ですから。酒というのはいまだに分からないことばかりなんですよ。これはいくら酒の専門家であっても、いや酒の専門家であればあるほどそうおっしゃるでしょう。そういう不思議なものです、酒というのはね」

「いま三年間、いや五年間で、これと同じ味を作れと言われても出来ません」

「酒蔵家が各々の蔵の酒を理解し、甘い、辛いではなく、蔵の風土、水に適応した最高の酒をつくることが、真の意味の日本酒全体の多様化であり、個性化である」