越乃寒梅 「乙焼酎 十年古酒」 720ml 43度 2016年製
(以下は店主のお酒の紹介文になります)
十年古酒乙焼酎は、口に含んだ瞬間に自然と「美味しい」と言ってしまう、感じてしまわされる、とても良く造られた焼酎としお薦めします。
五年古酒乙焼酎の深化を狙い、五年古酒乙焼酎発売から13年かけて新たな設備を整え、その10年後の平成25年に初出荷を迎えました。
原料は五年古酒と同じとの事ですが、より磨かれた透明感は圧倒的で、アルコール度数43度に調整された味わいは白眉とも表現したい程です。
個人的にはこの様なアルコール飲料を製造出来る技術が日本にある事を誇りに思っています。
大変良く造られた焼酎として、私自身高く評価し、お薦めする商品です。
(以下は蔵元のホームページの紹介文になります)
もともと「古酒乙焼酎」は、開発当初より10年熟成を目指していました。
そのため、平成15年に設備・技術を整え、平成25年に初出荷を迎えたこの「十年古酒乙焼酎」は、石本酒造にとって、長く深い思い入れのある焼酎です。
熟成の効いたアルコール度数43度の滑らかな口当たりをお楽しみ下さい。
製品名称 十年古酒乙焼酎
製法種別 単式蒸溜焼酎
詳細 原材料 清酒粕・米
アルコール度数 43%
石本酒造は亀田製菓で有名な新潟市亀田町近くにあります。
石本酒造の酒造りを例えるならば、重箱の隅を面白くするような造りといえるかも知れません。
「美味しい酒を造る」というのは日本全国、日本酒の蔵では変わらずに強い信念を持って造っています。
その上で、石本酒造では更に積極的に新しい機械設備を導入し、量を沢山造る為ではない、安定した高品質な酒造りの向上を常に目指しています。
出荷に際しても、搾った新酒のみを出荷するのではなく、一定期間貯蔵させた物と配合して、常に出荷時の酒質の安定を図っています。(ウイスキーのブレンドを思い浮かべます。)
推し量りますに、その考えの底流は蔵元の内庭の写真にもあります通り、時代に鑑みながら新たな設備も導入し、古くから伝えられてきた理想の酒造りを変わらず続けているのが越乃寒梅のお酒、それは蔵元の内庭のように現代に結実し続けているのかと思うお酒です。
結びに、現在の越乃寒梅を完成させたと称され、昭和60年に他界されている二代目蔵元、石本省吾が語った三つの話を引用して終わります。
「面白いんですよ、生きもの相手ですから。酒というのはいまだに分からないことばかりなんですよ。これはいくら酒の専門家であっても、いや酒の専門家であればあるほどそうおっしゃるでしょう。そういう不思議なものです、酒というのはね」
「いま三年間、いや五年間で、これと同じ味を作れと言われても出来ません」
「酒蔵家が各々の蔵の酒を理解し、甘い、辛いではなく、蔵の風土、水に適応した最高の酒をつくることが、真の意味の日本酒全体の多様化であり、個性化である」