でんすけスイカは、1984年(昭和59年)、JA当麻の若手メンバー15戸が、苦心の末に開発した、黒皮・紅赤果肉のブランドスイカです。 ヨーロッパ原産の黒皮スイカと、日本の縞皮スイカを交配して品種改良し、一年一年の経験を積み重ねて開発しました。 平均糖度は11〜12度。日持ちに優れ、締まりの良い果肉は、抜群のシャリ感が特徴です。 | ![]() 締まりの良い果肉は、抜群のシャリ感が |
![]() 出荷基準に満たないものは出荷しません | 品質の良いスイカを栽培するために、有機栽培、ミツバチ自然交配など、生産農園でのスイカの栽培方法を統一し、撰果場にセンサーを導入して、糖度、空洞の有無を検査して出荷しています。 収穫期(6月末頃〜8月中旬)になると、撰果場では、生産農園から搬入されたスイカの、形や色、キズなどの状態、空洞率などによって、秀、優、良の3等級に区別して出荷し、出荷基準に満たないものは処分しています。 |
![]() 1玉65万円の値がついた2008年の初競り | 1991年の夏、雨続きで成熟の不十分な果実が相次いだ時は、出荷の全面停止に踏み切り、数千個のスイカを畑に並べてトラクターでつぶしました。 「高品質のスイカづくりを」との思いが、生産農園全戸に徹底されているのです。 2008年の初競りで、1玉65万円の値がついたでんすけスイカは、まさにスイカの王様です。 |
2006年(平成18年)、全国農業協同組合中央会などが主催し、日本農業トップランナーを選出する「第35回日本農業賞」で、当麻町そ菜研究会でんすけ部会が、集団組織の部で大賞を受賞しました。 1984年(昭和59年)の栽培開始以来、生き残りをかけて未来に挑んだ生産者たちの夢が実を結び、名実ともにトップブランドの称号を手にしたのです。 | ![]() JA当麻の撰果場に山積みされたでんすけスイカ |
![]() 厳しい品質検査を経て出荷されるでんすけスイカ | 「でんすけ」の命名の由来には、喜劇俳優・大宮敏光さんの舞台名「でんすけ」の人気にあやかりたいとの思いと、コメに代わって「田を助けて」ほしいとの、2つの願いが込められています。 現在、でんすけスイカは、64戸の生産農園によって栽培されています。 そして、その3分の1は、これからの農業を担う、20〜30代の若手生産者が占めています。 |