洋梨は、ヨーロッパや西アジアに自生する果樹植物で、16世紀頃からドイツやイギリスで栽培が始まりました。 1770年、イギリスで野生種の中から発見されたパートレットは、後年、アメリカへと苗木が渡り、栽培者の名前が果実の名称となりました。 パートレットは柔かくジューシーな洋ナシで、西洋ナシの中では舌触りが粗い方ですが、甘くて濃厚な味わいがあります。 | ![]() パートレットの旬は10月上旬から中旬です |
![]() ほどよい酸味となめらかな舌ざわりが特徴 | 日本へは明治時代に伝わりましたが、外観の悪さや、食べ方がわからなかったことなどから定着せず、昭和年代の後半になって、ようやく本格的な栽培が広まりました。 ジューシーで芳香豊かなパートレットは、果重250g前後、果皮は緑色で、追熟すると黄色になります。 甘み(糖度12〜13度)の中にほどよい酸味(酸度0.3〜0.4%)があり、しっとりとした、なめらかな舌ざわりが特徴です。 |
洋梨は収穫後の追熟が必要で、紙袋などに入れて、常温で保存して熟成させます。 食べごろの見分け方は、表皮が黄色になり、軸の周囲に盛り上がっている部分を指で押してみて、耳たぶ程度の柔らかさを感じたら食べ頃です。 冷蔵庫で2〜3時間冷やしてから食べると、より甘さを感じます。 長期保存する場合は、ビニール袋に入れて冷蔵庫に保存しますが、冷やすと追熟が止まるため、食べる数日前には常温で追熟させるようにしてください。 | ![]() 耳たぶ程度の柔らかさを感じたら食べ頃です |
出荷元の仙北果樹園は、国定公園「暑寒別・天売・焼尻」の中にある、暑寒別岳(1,492m)の登山口に向かう道の途中にあります。 この地域は、増毛(ましけ)フルーツの里と呼ばれ、日本海に面する温暖な気候下で、果樹栽培が盛んです。 出荷シーズンを迎えた10月、仙北果樹園は、ブドウやリンゴ、梨、プルーンなど、秋のフルーツの甘い香りに包まれます。 | ![]() 出荷元の仙北果樹園(北海道増毛町) |
![]() 仙北果樹園はエコファーマーに認定されています | さくらんぼ、りんご、ナシ、プルーンなどの果樹栽培を、三代に亘って営んできた仙北(昌洋)果樹園。 2009年(平成21年)5月には、化学肥料や農薬の削減など、栽培管理に対する研究や成果が認められ、農水省が推進する「エコファーマー」に認定されました。 |