![]() 日本へは江戸時代末期に伝えられました | 「畑の肉」とも呼ばれる豆類は、タンパク質やビタミンB1などのビタミン類や、カルシウムなどのミネラルを豊富に含み、特に食物繊維を多く含む食品の代表です。 花豆は、ベニバナインゲン(紅花隠元)の別称で、日本へは、江戸時代末期に伝えられました。 |
かつて、ヨーロッパで、ブーケや花冠、窓辺を飾る花として、貴婦人たちを魅了した花豆は、ジャガイモや唐辛子と同じく、中南米地域が原産地で、大航海時代にヨーロッパに伝わりました。 保存性に優れた食材だったこともあり、ヨーロッパ一円へと広がり、現在では、世界中で栽培されています。 | ![]() タンパク質やミネラルが豊富に含まれています |
寒冷地域に適した作物のため、主に北海道や東北、長野県などで作付けされ、北海道では、北見地域が主産地となっています。 花豆には、白い豆の白花豆と、淡紫赤色の地色に黒斑紋がはいっている紫花豆、紫花豆の変異種である黒花豆があります。 | ![]() 紫花豆の花は紅赤色、この白い花は白花豆の花 |
![]() 収穫期を迎えた花豆のサヤ(10月上旬) | 広い畑の中で、列をつくり、白や赤橙色の小さな花が密集して咲いている光景を、夏の北見地域でよく見かけます。 白い花は、白花豆、赤橙色の花は、紫花豆の花です。 晩秋になるとサヤが枯れ、収穫適期を迎えます。 |
大きくてぽくぽくとおいしい花豆は、煮豆や甘納豆などに使われますが、海外では、スープ、ポタージュ、サラダ、煮込み料理など、一般家庭でごく普通に利用されている食材です。 やわらかく煮た花豆に、輪切りのソーセージと角切りトマトをまぜ、ドレッシングをかけて20分間程度味をなじませると、おいしい花豆サラダができあがります。 ぜひ、いろいろな料理の食材としてご利用ください。 | ![]() おいしい花豆をいろいろな料理の食材に |
![]() 豆は水に浸すと2倍、ゆでると約3倍になります | 乾燥した花豆を水で洗い、豆の量の3倍の水に浸し、しっかり吸水するまで一晩おいてから煮ると、ふっくらと煮上がります。 中火にかけ、沸騰したら弱火にしてアクをとりながら、差し水をして、皮が裂けないようにやわらかくなるまで90分程度煮込みます。 砂糖を加えるのは2回に分け、1回目は豆の重さの70%程度の砂糖を加え、火をとめて冷めたら残りの20%の砂糖と、かくし味の塩を入れると、おいしい煮豆ができ上がります。 |