暑寒メロン(しょかんメロン)は、雨竜湿原で有名な、北海道雨竜町の夏の特産物です。 作付け品種は、球形の「ドーム」「天恵(G08)」などで、ネットのきめが細かく、黄緑色の果肉は、甘くみずみずしい味わいがあります。 雨竜湿原が、暑寒別岳(標高1,491m)の登山口であることにちなんで、暑寒メロンと名づけられました。 | ![]() みずみずしい黄緑色の果肉が特徴です |
![]() 撰果場で検査し、合格したものだけを出荷します | 1967年(昭和42年)に始まった雨竜町のメロン栽培は、現在、作付面積約12ha、49戸の農園が440トンの暑寒メロンを栽培しています。 暑寒メロンの収穫期は、7月上旬〜8月中旬で、収穫後は、それぞれの農園が箱詰めしたメロンをJA撰果場で検査し、合格したものだけに「暑寒メロン」のシールを貼って出荷します。 |
![]() 堆肥を80%以上使って、元気な苗を育てます | 暑寒メロンは、寒さに強い半面、葉が白くなって枯れる「うどんこ病」になりやすいため、栽培管理が難しい品種です。 このため、生産農園では、堆肥を80%以上使って、化学肥料を2割以下に減らし、有機質豊かな土づくりを行って、病気に負けない苗を育てています。 |
メロンが開花する5月中旬は、ミツバチによる自然交配でメロンを着果させます。 その後、1本の苗から2本のツルをのばし、果実2個だけを残して、あとはすべて摘み取りし、残したメロンに栄養を集中させます。 メロンは、成長とともに表面にヒビ割れが生じ、ヒビが複雑に交差することで、ネットが形成されていきます。 | ![]() 定植して1か月後の5月中旬に開花します |
もともと乾燥地域を原産とするメロンの栽培は、温度と湿度、水分の管理が重要です。 ハウス内の温度は15度〜25度程度に保ち、湿度も40%〜50%程度を維持するように管理することで、高い糖度と、きめ細かで美しいネットの張りを作り出しているのです。 | ![]() 暑寒メロンの生産者の皆さん |