黒千石大豆(くろせんごくだいず)は、1941年(昭和16年)、北海道十勝地方の緑肥大豆として、30年間以上にわたって栽培された品種です。 限定優良品種として奨励された黒千石大豆ですが、栽培に手間がかかりすぎることや、極小粒のため収穫量が少ないことなどから1970年代には生産が中止されました。 以来、忘れられた品種となりました。 | ![]() 一度は忘れられた品種となった黒千石大豆 |
![]() 北海道各地で本格栽培が始まりました | 絶滅した黒豆品種といわれましたが、近年約50粒の種子が偶然に発見されました。 そのうち28粒が発芽し、岩手県での増殖を経て、2005年から北海道各地での本格栽培が始まりました。 甘味があって豊かな旨味を持つ黒千石大豆は、表皮が黒色でも、緑色の果肉をしているのが特徴です。 |
![]() 軽く水洗いして埃を洗い流してください | ![]() 約2時間水につけてから炊飯してください |
![]() 通常の黒大豆(左)と小粒の黒千石大豆(右) | 黒千石大豆が注目されるようになったのは、北海道大学などの研究の成果にあります。 この大豆には、リンパ球を刺激して免疫力を高めたり、アレルギー症状を抑制する「インターフェロンγ」を、体内で生成するように促す物質が含まれていることが発見されたのです。 しかも、他の大豆品種には、この成分が含まれていないこともわかりました。 |
更に、食品分析機関が行った分析によると、通常の黒大豆に比べて、大豆イソフラボン、ポリフェノールの含有値が高いこともわかりました。 タンパク質、植物性脂肪、食物繊維、ミネラル、ビタミンなどを、バランス良く含む黒千石大豆を、毎日の食卓にお役立てください。 | ![]() 甘味があって豊かな旨味を持つ黒千石大豆 |