

春3月、オホーツクの雄武沿岸域は、流氷が運んでくる、豊富な植物性プランクトンによって、毛ガニの餌となる小さな魚介類が大繁殖します。 流氷が去り、海明けを迎えた3月下旬から始まる「春の毛ガニ篭漁」では、脱皮時期(5〜6月)直前の、しっかりと身が詰まった毛ガニを水揚げします。 この時期の毛ガニは、春ガニと呼ばれ、高値で通年出荷されますが、身に甘みがあり、カニミソの量が多いことが特徴です。 水揚げされた毛ガニは、すぐに加工場へと運ばれ、熟練した職人の手によって、浜ゆでされます。 | ![]() 身に甘みがあり、ミソがたっぷり入った春ガニ |

毛ガニの甲羅を外すと、甲羅の中にも胴体にもミソがたっぷり入っています。そして、肩肉もしっかりと詰まっています。 身はほんのりと甘く、食べた瞬間に広がる潮の香りと、濃厚なカニミソの味。 カニミソとほぐした身を混ぜて味わうのも、春ガニならではの食べ方です。 | ![]() 肩肉には身肉がぎっしりと詰まり、ミソもたっぷり |


![]() 生物学上はヤドカリの仲間に分類されます | タラバガニ(鱈場蟹)は、タラバガニ科に属する甲殻類の一種で、「カニ」の名がついてはいても、生物学上はヤドカリの仲間に分類されます。 日本海、オホーツク海、北太平洋とアラスカ沿岸などに広く分布し、重要な水産資源となっています。 生息域がタラの漁場(鱈場[たらば])と重なるため、「鱈場蟹」と呼ばれ、その名がそのまま和名となりました。 |

日本の主な漁場はオホーツク近海で、沖合底引き網や刺し網で漁獲されますが、現在では、乱獲によって生息数が激減しています。 このため、国内で流通するタラバガニのほとんどは、ロシアやアメリカ(アラスカ)から輸入されたものです。 タラバガニの魅力といえば、なんといっても肉厚な身にあります。 プリプリとした身には、上品な旨味と甘みがあります。 | ![]() 肉厚の身は食べ応えも十分です |