【ほんやのほん(朝日新聞デジタル「＆ｗ」）掲載】ぶらり、世界の家事探訪＜ヨーロッパ編＞／阿部　絢子(著/文)

【ほんやのほん（朝日新聞デジタル「＆ｗ」）掲載】
働きながらの家事は、正直なところ毎日大変ではあるけれど、自分のなかでやはり大切にしたいな、と感じることができたのは、ちょうど一年の始まりの良いタイミングで、2023年1冊目の読書となった『ぶらり、世界の家事探訪』との出会いが重なっていたからなのかもしれません。それは家事が、日々の暮らしの基盤であることを改めて再認識する機会でもありました。

著者は、生活研究家・消費者生活アドバイザーの経験を活（い）かし、環境に配慮した暮らしにまつわる提案を行う阿部絢子さん。阿部さんは48歳のときに初めてホームステイを体験し、そこから世界のさまざまな国の一般家庭を訪ねる旅に出かけます。あえてその旅は、ホームステイとは呼ばず「暮らしの実像を、深く、丁寧に、もっと知りたい」という思いを込めて、「暮らし体験」と呼んでいます。