商品情報 | |
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商品状態 | ★安心の防水梱包★カバーと本文十数ページに少し角折れあり。他はこれといった損傷・汚れもなくおおむね良好です。 |
商品の説明 (新品の場合) | 【推薦】東京海洋大学客員教授・北里 洋さん(地球生命科学) 深海への挑戦は、リスクをものともしない開拓者たちが担ってきた。 私たちはお行儀よく客席にいるだけでいいのだろうか。 ********** 〈 宇宙より先に「地球の底」へ知の光を当てろ 〉──未来は、水の中にある。 世界80%の海底には詳細図すら存在しない。 地球人共通の財産である「深海」に、最先端の科学技術と冒険心あふれる深海飛行士[アクアノート]たちが挑んできた歴史と未来。 ********** 大海を知り尽くした人がいただろうか? 私もあなたも知らない。地上に縛られた感覚を持つ人たちは。 ──レイチェル・カーソン 足もとに秘められた宇宙、それが超深海の世界。 大航海時代の宝物、沈没した豪華客船、熱水噴出孔、スネイルフィッシュ、ダイオウイカ、ジュウモンジダコ、ソコダラ、カットスロート・イール、有茎ウミユリ……。 静かなる闇に息づくその圧倒的な時の流れと生命の輝き。 地球を支えるマザーボードの営みに極限まで肉薄した比類なき科学ノンフィクション! ********** 【目次】 プロローグ 第一章 マグヌスの怪物たち 第二章 水中飛行士(アクアノート)たち 第三章 ポセイドンの隠れ処 第四章 黄泉の国(ハデス)で起こることは…… 第五章 黄泉の国に滞在 第六章「これはすべての沈没船の母なんだ」 第七章 始まりの終わり 第八章 薄暮帯(トワイライトゾーン)へ突入 第九章 深海を売る 第十章 カマエフアカナロア(深海の赤い子ども) エピローグ 深い未来 訳者あとがき ********** 東京海洋大学客員教授・北里 洋さん「時を超えた「超深海」への類まれなる挑戦」 本書は海の深淵(深海)に挑んできた開拓者[フロンティア]たちのドキュメントである。 著者は現場に居合わせ、彼らに語らせる。人はなぜ深海に挑むのか? 深海への挑戦はリスクをものともしない開拓者たちが担ってきた。 彼らは、それぞれの時代にあって深海に想いを馳せ、道具を作り、挑戦したのだ。 本書に登場するVictor Vescovo 氏が率いる民間チームが世界最深部まで潜航できる潜水艇を作り、2018〜2019年にかけて世界の5つの大洋の最深部海溝に潜航する”Five Deep“ Expedition に成功した。彼らは、”Five Deep“ に飽き足らず、”Ring of Fire“ Expedition と名前を変え、世界に数多ある海溝に潜航する航海を始め、紅海、インド洋、太平洋の海溝への潜航を行っている。ここまでは本文中に書いてある通りだ。 じつは、このExpedition の一環として、2022年8月から9月後半には”Ring of Fire 2022, Japan Exhibition” と称し、琉球海溝、小笠原海溝、そして日本海溝にかけて計7回潜航し、64回の投げ込み式ランダーを用いた調査が行われた。航海には日本側から計10数名が参加。3名が潜航し、海溝を実際に観察した。ビデオ撮影を行い、生物や若干の堆積物を採集することで、生物と地質の多様性と機能が見えてきた。本書の口絵に「海底にしがみつく有茎ウミユリ」という写真があるが、これは水深9200m の房総沖三重会合点にそびえる3000m級の崖に群生するチヒロウミユリである。日本近海にはこういった絶景がいくつもある。 私はVescovo チームのAlan Jamieson, Rob McCallumらに、この航海全体のコーディネーションを依頼された。彼らと議論を重ねながら、約1年かけて調査計画を作り、地点の選定と日本政府の関係機関との調整を行った。実際に潜航もした。この航海に参加して、やはり研究者自身が超深海を訪れて、観察し、測り、生物・堆積物・岩石を取って分析することの大切さを理解した。 いまから数年後には、アメリカのフルデプス潜水艇が再度来日する可能性が高い。それに向けて、どこで、どういった科学を、どういった装置で行うのかを考え、さまざまな準備をしておきたい。 自然は、実際に訪れたものにしか真実は語ってくれない。 私たちはお行儀よく客席にいるだけでいいのだろうか。It is our turn (次は我々の番だ)――開拓者たらんと思うものの心からの叫びである。 |
主な仕様 |