この葬儀場では,奇蹟が起きる.
夫の五年にわたる闘病生活を支え,死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説.
大学生の清水美空は,東京スカイツリ-の近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている.坂東会館には,僧侶の里見と組んで,訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた.漆原は,美空に里見と同様のある能力があることに目を付け,自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる.漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが,亡くなった人と,遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクタ-だった.
「決して希望のない仕事ではないのです.大切なご家族を失くし,大変な状況に置かれたご遺族が,初めに接するのが我々です.一緒になってそのお気持ちを受け止め,区切りとなる儀式を行って,一歩先へと進むお手伝いをする,やりがいのある仕事でもあるのです」--本文より
【編集担当からのおすすめ情報】
「私の看取った患者さんは,
『坂東会館』にお願いしたいです」
――夏川草介(医師・作家『神様のカルテ』)氏推薦!
全国の書店員さんが熱烈支持!
『神様のカルテ』以来の最強デビュ-作!
「登場人物それぞれの気持ちに涙し,最期の別れの儀式を通して美空が成長していく様子を,まだまだ読みたいと思いました.心があたたかくなる作品です」
――宮脇書店ゆめモ-ル下関店・吉井めぐみさん
「坂東会館のお葬式は,旅立ちを迎えるその人の,生きた道を最後に照らす,あたたかい光でした」
――平和書店TSUTAYAアルプラザ城陽店・奧田真弓さん
「大切な人を亡くした時,ずっと思い続けることが愛だと思っていた自分に,愛ある別れは必要だと,この作品は教えてくれた」
――ジュンク堂書店滋賀草津店・山中真理さん
「別れが来ないうちに,生きているうちに伝えなければならない思いがある.抜群のデビュ-作です」
――小学館パブリッシングサ-ビス・松本大介さん
・版型:文庫型
・ISBNコ-ド:9784094071634
・出版年月日:2023/11/15