『九十歳.何がめでたい』を超える興奮の書
◎佐藤愛子さん曰く「人生論を書くつもりはなかったけれど,図らずも人生論になってしまいました」
◎小島慶子さん曰く「佐藤さんが下さった最後のお手紙の一節に,私は不覚にも涙が出ました」
1923年生まれの佐藤さんと1972年生まれの小島さんが交わした空前絶後の往復書簡集.テ-マは夫婦のこと,生きること,今の時代,書くこと,話すこと,戦うことなど,実に様々.「理屈の隘路にハマって呻吟している」小島さんの悩みに,時に厳しく時に優しく返事をする佐藤さん.往復書簡だからこその至言,金言が続出する大興奮間違いなしの一冊です.
<夫婦喧嘩の大義は要するに「ウップン晴らし」ですからね.「颱風一過.後は雲ひとつない,ルンルン青い空」が望ましい>(佐藤さん)
<佐藤さんは私の愛が深いとおっしゃいます.そうかもしれませんが,だとしたら愛なんてロクなもんじゃないと思います>(小島さん)
読後感はルンルン青空.元気がわき出ること請け合いです.
本書は,『あなたは酢ダコが好きか嫌いか』を文庫化にあたって改題し,デザインなども一新.単行本から5年,小島さんの「文庫化にあたっての後日談」を新たに収録しています.
【編集担当からのおすすめ情報】
◎担当編集者曰く「二人のやり取りは羨ましいほど親密で,震え上がるほど激烈.心を撃ち抜かれます」
本書で交わした二人の手紙はとても個人的で,率直で,親密なものです.最初,そうした二人だけの私信を覗き見るような感覚がしたほどです.悩みを赤裸々に打ち明ける(こんなことまで,と驚愕)小島さんと,それを笑い飛ばしながらもどこまでも真剣に答える(こんな回答を,と頓悟)佐藤さん.本書を読むうち,きっと悩みはどこかへ消え去り,勇気と元気をもらえること請け合いです.
・佐藤 愛子
・版型:文庫型
・総ペ-ジ数:208
・ISBNコ-ド:9784094074192
・出版年月日:2025/01/07