【ベストセラ-ノンフィクションの文庫化】文庫化に際して,渡鹿野島を凋落に導いた重要人物「Y藤」の消息を追記.渡鹿野島の歴史のすべてが明らかになる!売春島.三重県志摩市東部の入り組んだ的矢湾に浮かぶ,人口わずか200人ほどの離島,周囲約7キロの小さな渡鹿野島を,人はそう呼ぶ.島内のあちこちに置屋が立ち並び,島民全ての生活が売春で成り立っているとされる,現代ニッポンの桃源郷だ.この島にはまことしやかに囁かれるさまざまな噂がある.「警察や取材者を遠ざけるため客は,みな監視されている」「写真を取ることも許されない」「島から泳いで逃げようとした売春婦がいる」「内偵調査に訪れた警察官が,懐柔されて置屋のマスタ-になった」「売春の実態を調べていた女性ライタ-が失踪した」・・・・・・しかし,時代の流れに取り残されたこの島は現在疲弊し,凋落の一途を辿っている.本書ではルポライタ-の著者が,島の歴史から売春産業の成り立ち,隆盛,そして衰退までを執念の取材によって解き明かしていく.伝説の売春島はどのようにして生まれ,どのような歴史を歩んできたのか?人身売買ブロ-カ-,置屋経営者,売春婦,行政関係者などの当事者から伝説の真実が明かされる!
・高木 瑞穂
・版型:文庫型
・ISBNコ-ド:9784801304208
・出版年月日:2019/12/13