一切の添加物がない、米と水のみから醸し出されるお酒「純米酒」。その原材料となる米は地元岐阜県で採れたあさひの夢を全量使用し、水は清冽な木曽川の伏流水を用いています。
大地の恩恵を受けて力強く育ったお米の旨味を味わえる風土のお酒です。
日本酒の原点であることから、「Roots」と名付けられました。
純米酒らしいお米由来の穀物香に、ほんのり熟成香が感じられます。
味わいはコンパクトで角がなく、若干の酸と苦味がありつつ、抵抗なく喉元を通り抜けます。その後で米の旨味がじんわりと口の中に広がります。
お燗にすると一層、米の旨味が感じられます。
食中酒として優れ、旨味が重厚すぎる味付け以外の料理であれば、様々な料理と合います。
御代桜醸造の酒蔵は、岐阜県美濃加茂市の中山道太田宿内にあります。日本のほぼ中心に位置し、東西南北に広い岐阜県は今も昔も交通の要衝です。
また、古伝の史実にも清冽な水場としてたびたび登場する地でもあり、酒造に絶好な気候風土を備えている地でもあります。
御代櫻(桜)の御代は、広義で日本を意味します。また、桜も日本を代表する花であり、心とも例えられ、御代櫻は日本人の心そのものを意味します。
桜の五弁花を日本酒の甘・辛・酸・苦・渋の五味五感の調和になぞらえ、また八重咲き桜の十弁花を酒の十徳を表すものとし、酒造りに携わる幸せを桜に託して命名されています。
伝統の技を伝えてきた先人の想いや地域の農産物への感謝の気持ちを忘れることなく、真摯に酒造りと向き合い続けていく。
そんな想いが込められた風土の酒、御代櫻。ぜひ一度ご賞味ください。
レポート・撮影:菊池 拓也
(2023年1月15日掲載)