持続可能な交通まちづくり ――欧州の実践に学ぶ (ちくま新書 1824)

誰もが参加できる 活力ある豊かな社会へ 欧州では、大都市も地方都市も、街の空間を再編し、多様な移動の選択肢を提示することで豊かな生活を実現しつつある。これはEUが提示した「持続可能な都市モビリティ計画(SUMP)」に基づく交通まちづくりの成果といえる。欧州の事例をそのまま日本には適用できなくとも、良いところを学ぶことで活力を取り戻せるはずだ。欧州における最新の取り組みと背後にある考え方、日本の交通政策の歴史的経緯を踏まえつつ、これからの日本に求められる具体的な戦略を提言する。 === 【目次】 はじめに 第1章 モビリティが支える豊かな生活 1 宇都宮市――ライトレールがもたらした変化 2 富山市――公共交通がライフスタイルを変えた 3 ひたちなか市――鉄道は町のたからもの 4 小山市――コミュニティバスの挑戦 第2章 オーストリア・フォアアールベルク州の劇的な変化 1 フォアアールベルク州の概要 2 フォアアールベルクの公共交通 3 手間いらずのきっぷ 4 小さいながら活気のある町 第3章 フォアアールベルクを変えた「ビジョン・ラインタール」 1 市民とステークホルダーの参